42. 蜜蜂と遠雷 連載からの加筆・修正 27
星星峡 2012年5月号 N.172 P10-15
ロノド・カプリチオーソ
二次審査に残ったと知って、彼がまず感じたのは安堵だ
った。
二次予選に残ったと知って、彼がまず感じたのは安堵だ
った。
二次審査の一日目は、演奏のレベルも高くて、一次審査
の時よりもずっと心地よく音を呼吸することができた。
二次予選の一日目は、演奏のレベルも高くて、一
次予選の時よりもずっと心地よく音を呼吸することが
できた。
頬に当たる風を感じる。
*前に空白行
そういえば、さっきの高島明石という人の演奏は面白か
った。海辺に打ち寄せる波、吹き渡る風、漆黒の宇宙まで見
えた。あの人もまた、あの人の音楽を生きていたのだろう。
そういえば、さっきの高島明石という人の演奏は
面白かった。川面のさざなみ、吹き渡る風、漆黒の
宇宙まで見えた。あの人もまた、あの人の音楽を生
きていたのだろう。
コンクールの話が少年に持ち込まれたのは、それからし
ばらくしてからのことだった。
*前に空白行
やれやれ、短期の検査入院でよかった、と先生はため息
をついた。
やれやれ、短期の検査入院でよかった、と先生は
溜息をついた。
塵がそう言って大泣きすると、先生は「まだ殺すなよ」
と苦笑し、やがてぷっと吹き出し、愉快そうに笑い出し
た。
塵がそう言って大泣きすると、先生は「まだ殺す
なよ」と苦笑し、やがてぷっと噴き出し、愉快そう
に笑い出した。
でも僕は、このコンクールで、きっと先生との約束どお
り、ここから音楽を連れ出してみせます。
でも僕は、いつかきっと先生との約束通り、音楽
を連れ出してみせます。
本 218-224
アメユジュトテチテケンジャ――
ここでも、前後空白行は削除されてませんでした。
また、海が川になってますね。
吹き 噴き は前にもありましたね。
最後、コンクールがいつかに変ったのは、続編を考えてなのか?
ではなさそうですが。
ロノド・カプリチオーソ
https://youtu.be/YIuwRN2oo3s