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カフェ猫あくび

イントロダクション

ラベンダーベッドの街路に溶け込むように佇む「カフェ猫あくび」。
その名の通り、猫がのんびりと欠伸をするような、リラックスした空気が漂うこの場所に冒険者は足を踏み入れた。

扉を開けると、木の香りとともに柔らかな光が迎える。
店内には緑豊かな植物や木目調の家具が温かみを与え、クリスマスツリーや控えめなランプの装飾が季節の彩りを添えていた。アンティーク調の小物やシャンデリアが、どこかクラシカルで落ち着いた雰囲気を醸し出している。

店内を見回すと、そこにいたのはほとんどがロスガル族だった。厚手のコートを着込んだ彼らは、それぞれの席で談笑したり、静かに飲み物を楽しんでいた。ソファ席では、灰色の毛並みのロスガル族が紅茶を手にしており、隣には鮮やかなオレンジ色の毛並みを持つロスガル族が腰掛けている。
彼らの間に流れる穏やかな雰囲気が、このカフェ全体を包み込んでいた。

冒険者は無言でカウンター近くの席に腰を下ろした。そこには、赤い帽子とフード付きの衣装を纏ったララフェル族の店主がいた。民族調の模様が施された帽子と、リラックスした笑顔が特徴的な彼は、客の出入りに関わらず静かに飲み物の準備をしている。

「いらっしゃいませ。」

ララフェルの店主が短く声をかける。その声は控えめで柔らかく、店内の穏やかな空気に自然と溶け込んでいた。冒険者は軽く頷くだけで、それ以上の言葉は発しない。

カウンターでは、ロスガル族の一人が静かに注文を告げていた。
低く落ち着いた声が店内に響くが、そのやりとりも控えめで心地よい。
ララフェルの店主が器用な手つきで飲み物を作る様子をじっと見つめながら、ロスガル族の客は静かに待っている。

冒険者の前に運ばれてきたのは、湯気が立ち上るハーブティーと、小さな焼き菓子のセットだった。ララフェルの店主は軽く一礼するだけで、再びカウンターに戻る。冒険者も無言でそれを受け取り、ゆっくりとカップを手に取った。

一口飲むと、香り高いハーブの風味が舌に広がり、喉を通る頃には旅の疲れが和らいでいく。焼き菓子を口に含むと、控えめな甘さが心にささやかな幸福感をもたらした。窓の外を見やると、庭園風のエリアで風に揺れる植物が目に入る。静かな景色が、冒険者の心をさらに穏やかにしていった。

店内では、ロスガル族の客たちが談笑を楽しんでいる。彼らの低い声と笑いが、店内にリズムを刻むようだった。一方で、奥の席では一人のロスガル族が本を手にしており、静かにそのページをめくる音だけが響いていた。

やがて冒険者はカップを空にし、立ち上がった。カウンターの方を振り返ると、ララフェルの店主が短く頷く。それだけで十分だった。

扉を開けて外に出ると、街には夜の帳が下り始めていた。店内で過ごした静かなひとときと、ロスガル族たちの落ち着いた笑い声が胸の奥に残っている。冒険者はそれを心に留めながら、再び街の通りを歩き始めた。

店内の様子

店主さん
店内ハウジング
店内ハウジング
店内ハウジング
実際の様子

基本情報

カフェ猫あくび
MeteorDC Ramuh ラベンダーベッド 28-5
不定期営業(月1~2回、基本的に金or土の夜)
#カフェ猫あくび

© SQUARE ENIX

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