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Bar《Carpe Noctem》

イントロダクション

ゴブレットビュート拡張区の夜は、ひんやりとした空気と静けさに
包まれながらも、どこか心地よい柔らかな気配を漂わせていた。
その一角、石畳の通りを進むと、青いランタンの揺らめく光が目に
飛び込んでくる。その光を追い、冒険者が足を進めると、
ひっそりと佇む扉の前に辿り着いた。
そこには「Bar《Carpe Noctem》」と記された看板が掲げられている。
この場所は、特別なひとときを求める者たちが集まる隠れ家。
扉を開けば、幻想的な光と活気が入り混じる独特の空間が広がっている。

扉を押し開けると、青いランタンの灯りが放つ柔らかな光が目に飛び込んできた。その光が天井や壁に反射し、店内全体に揺らめくような動きを与えている。壁や床には大理石のような質感が施され、青い光に照らされてまるで水面のようにキラキラと輝いていた。

しかし、この店を特別な場所にしているのは、その装飾やデザインだけではない。今夜の《Carpe Noctem》は、いつにも増して賑わっていた。
冒険者が店内を見渡すと、窓際のソファエリアやカウンター席、
隅のテーブルに至るまで、すべての席が埋まっている。
どの席でも、笑顔と楽しげな声が飛び交い、店内には温かな活気が
満ちていた。特に目を引くのは、女性客たちの華やかな笑い声だ。
どうやら今夜のトークテーマは「恋バナ」らしい。

「そういえば、あの人と初めて出会った時……」

「私なんて、振られるたびに新しい冒険の旅に出てるのよ!」

笑いとともに、甘く切ない恋の話が繰り広げられている。
その横では、男性客が黙って頷きながら耳を傾けていた。
女性客が圧倒的に多い今宵は、恋愛の話題が自然と中心になり、
夜が深まるほどにその熱を増していくようだ。

冒険者がようやく空いた席を見つけ、窓際のソファに腰を下ろすと、
隣のテーブルから聞こえる会話が耳に入った。
一人の女性が切なそうに微笑みながら、恋の思い出を語っている。
それに応えるように、周囲の女性たちが優しく頷き、共感を示している。
その姿には、どこか温かい連帯感が漂っていた。

カウンターに目をやると、白い肌が美しいミコッテ族の女性店主が、
グラスを磨きながら静かに客たちの様子を見守っている。
その隣では、ミコッテ族の男性店員が滑らかな動きでカクテルを作り、
鮮やかな彩りの一杯を客に差し出していた。
二人の息の合った動きは、この空間の心地よさをさらに際立たせていた。

店内の各所で繰り広げられる恋の話題は、甘いものもあれば切ないものもある。カウンター席では、ある男性が意を決して想い人への告白の計画を語っている。その話を受けて、女性店主が優しい笑顔で一言だけアドバイスを送ると、男性の緊張が少しほぐれたようだった。青いランタンの光が、
そのやりとりをまるで祝福するかのように静かに揺れていた。

一方、ソファエリアでは、初恋を語る若い女性が、初々しい表情で
その思い出を語っている。その言葉に耳を傾ける周囲の女性たちが、
温かい微笑みを浮かべながら聞き入っている。その隅では、恋の話に耳を傾けるだけで満足そうにグラスを傾ける男性客もいる。

グラスの中で揺れるカクテルが青い光に映え、幻想的な輝きを放つ。
その光の中で、人々の恋の物語が交錯し、新たな物語が紡がれていく。
「Bar《Carpe Noctem》」では、毎晩違ったテーマで語られる話題が
客たちを引き寄せるが、今夜は偶然にも「恋バナ」という共通のテーマが、客たちを一つにしていた。

青いランタンが照らす夜の空間で、語られ、聞かれ、静かに心に刻まれる物語。その一つひとつが、店内の空気に溶け込み、特別な夜の記憶となっていく。恋の話題が尽きることのないこの夜、Bar《Carpe Noctem》は、
また新たな物語を生む場として輝きを増していくのだった。

店内の様子

店主さん
店員さん
店内ハウジング
店内ハウジング
実際の様子

基本情報

Bar《Carpe Noctem》
MeteorDC Yojimbo ゴブレットビュート 29-37
営業日:土曜日・日曜日
#カルテム

© SQUARE ENIX

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