最もミクロな「むきなおり」は、15分間のタイムボックス
ミーティングをやっていると、「この調子でやってて良いんだっけ」と思うことが多々あるはずだ。
誰かが一方的に話しているだけの場もそうであるし、アジェンダがなさすぎる会議も同じく。話すテーマによっては明らかに準備不足で、これ以上話しても仕方ないよな、というものでも惰性で会話が続いてしまう。あるいは脱線がやたら多くてなかなか帰ってこなかったり(アジェンダがなければ脱線なのか本線なのかの見分けもつきにくい)。
もう少し、ミーティングの進め方自体を工夫してみる? とはいえ、ミーティングっていうのは、要は「ただ話す」という最もプリミティブな行為だから、やり方のところでコストをあまりかけたくない。かつ、参加者の誰もがついてこれる方法でなければならない。
もちろん、手のこんだ流れをやるならワークショップとして割り切って場をつくれば良いのだけども、今後は準備する側のコストも増えてくる。この塩梅が意外と難しい。
そこで、最近取り入れているのが「15分単位で確認する(10分でも20分でも良い)」というもの。15分経過したところで、「このまま継続するか」の確認を入れるだけ。脱線していそうだとか、議論が白熱しているだとか、関係なくこのタイムボックスの下で判断する瞬間を設ける。
もちろん、この判断のタイミングで議論を整流化するのが狙い。話しすぎは必ず一旦止まり、そこまでに費やした時間とミーティングによる取れ高との対比から残り時間の使い方を考える(時間の占有者がいたら反省をしてもらう瞬間でもある)。脱線も、答えのない惰性の会話も、一旦立ち止まる。そして、次の15分に向けてむきなおる。そう、これはもっとも「ミクロなむきなおり」にあたる。
ミクロなむきなおりを設けると自ずと、次の15分をどうするか、を意識しはじめる。次の15分の小さな議題を設定し始める。これも、小さなタイムボックスの狙いにあたる。似たような考え方に(というか元ネタとして)「リーンコーヒー」という手法があるが、型に則って議題出しを最初にやろうとすると参加者の戸惑いが生まれることもあり(要はやり方に慣れていない)、もっとハードルを下げようと思うとミクロなむきなおりのほうが取り入れやすい。
15分単位のむきなおりの場合、4回場を確認したら1時間のミーティングは終わることになる。この感じで場に臨むと可処分時間への意識もすこし高められる。ということで、おすすめ。