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正しいものを正しくつくる

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書籍「正しいものを正しくつくる」に関するマガジン。 https://beyondagile.info/ https://www.amazon.co.jp/gp/product/4…
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2023年6月の記事一覧

"表"だけではなく"裏"までプロダクトマネジメントする

 プロダクトマネジメントには2つの世界がある。一つは、ゼロからイチ。もう一つは、イチから先。前者は「新規事業」であり、後者は「既存事業」の認識へと段階的に移っていく。  新規から既存への認知的な移行は比較的時間をかけておこなわれるが、その本質は比較的早く移り進んでいく。事業が一定の成果をあげて、持続する段階に入ったところで、効率への最適化にモードが切り替わる。これは人の意図が介在せず、ほぼ無意識に取られると思って良い。  だからこそ、「次の価値」、「まだ見ぬ価値」を見出す

なぜ、本を8冊もつくる必要があったのか?(前編)

リーン開発の現場 最初に本を作ったのは「リーン開発の現場」だった。  原著は「Lean from the Trenches」。Agile2012という海外のカンファレンスで手に入れた紙の本を、帰りの飛行機で読んでいるうちに「これは日本に届けたい」と思い立つに至った。著者のHenrik Kniberg(ヘンリック・クニバーグ)については、「塹壕より Scrum と XP」で認識していた。  今は、Spotify-modelの人と言ったほうが伝わるかもしれない。 カイゼン・

この先には、希望しかない。

この先には希望しかないと思った。  これがこの数年の数々のDX、組織変革の激戦の果てにたどり着いた私の結論。脇目もふらず時間を注ぎ込んだ、この日々。コロナとともにあったことさえ既に懐かしい。思うようになることがあるなんて思うな。折れる心なんて、とっくに捧げている。一体、組織に何が起きているのか。  日本の組織に共通する根深すぎる課題。一体どのようにして、この難題を乗り越えていくというのか。経営、マネージャー、現場が一体となって乗り越える? そんなものは必要条件でしかない。

どこから、どこへいくのか。

 どこから、どこへいくのか。長らく、この問いに向き合っているように思う。  実際のところ、多くの人がこの「2点間」の移動の中に身を置いている。仕事の上で、何を成し遂げたいか、またそのために自分の技や能力の何を磨くのか。  もう少し高い視座での見方もある。組織としてどこから、どこへいくのか。チーム、一つの部署、あるいは事業部、会社として。今どこにいて、これからどこに向かっていくのか。  つまり、私達は常に、どこから、どこへの途上にいることになる。  簡単にいかないのは、と

最高の仕事術とは、自分で仕事の方法を生み出すこと

 20年以上も仕事をしていれば、自分の「これまでの仕事」をふりかえるには十分な素材がある。仕事を「絵描き」に例えて考えてみよう。  様々なプロジェクト、やるべきことは「キャンバス」にあたる。キャンバスに向き合うにあたって、自分がどんな色を使うことができるのか。まずもって、「パレット」の上に「色」が無ければ、キャンバスを前に手も足もでない。  パレットとは自分の仕事に関する引き出しであり、その上に乗っている絵の具は、その一つ一つが仕事の方法・仕事術、プラクティスということにな