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[ネタバレしかない] イースX ノーディクス 感想

プラットフォーム:PS5
クリア日:2024年11月18日
クリア時間:60時間
トロフィー:82%。コンプに二周いるので諦めた


・イースっぽさというかファルコムっぽさ

面白かったが、なんだろう。イースだなって感じ。
うおー!楽しー!となることもないが、だるいなー、となることもない。
ド名作ではないが、面白くないところはない。無難。
どのイースを遊んでもなんかこんな感じに遊んでいる気がする。

明らかにけなしてしまっているが、決して嫌いじゃないんだ…!
今作も十分楽しんだんだ!ってか60時間もかかったのか。遊んでいて思ったより長いなとは感じてはいたが、これほどかかっていたとは。

このでっかい敵に追われているときが一番盛り上がったあたりかもしれない。超序盤

でも、他のAAA作品をたくさん遊んでいる中、イースを遊ぶと、やっぱりなんというか技術力の差が激しくない?とは思う。いや、余計なところに手間を掛けてないと言えるかもしれないけども。

最近はどのゲームもビジュアルの進化が甚だしくて、それが当たり前になってしまっているとは思う。正直、草むらの草ひとつひとつがリアルに計算されてます!とか言われても最初はすげーって思うけど、すぐ慣れるし結局ゲームが面白くなかったら意味ないしなぁ。

イース系は少なくともキャラグラはしっかりしてるし、アクション周りもヌルヌルで爽快だから、ちゃんと作ってる。

でもイベントシーンで突然ツルッツルの町並みが出てきたときは、おっと…これは、大丈夫か?とは思った。

初心者のモデリングか?

なんだかんだ言ってしまったが、ファルコム作品は安定して面白いという安心感がある。
いや、逆に予想を超えることもそうそうないんだけど…

あ、でも東京ザナドゥは移動かなにかがだるすぎてやめたな…

・これっていつのアドル?

イースシリーズの問題はもういつのアドルの冒険なんだろうというのが全くわからないこと。17歳とか言っててやけに若いし、セルセタに行く前だし。

いや、セルセタのなんちゃらは遊んではいないんだけど、これまで何度も話題に出てきてたので、かと言ってワンピースみたいにずっと出てくる永遠にたどり着かない目標というほどではなかったはず。
と思って調べてみたら、なんとイース1、2の次の時系列だった。さすがに若すぎると思ったわ。

そして遊んだのにもう何も覚えてないイース9はなんと時系列的に一番新しく、アドル24歳のときらしい。で、名作だった記憶だけはあるイース8は21歳、と。

だから、なんと今作のアドルはまだ沈没に慣れてないし、伝説装備をなくす経験も少ない。ということで、スッと始まる。
と思いきや、乗ってた船が海賊に襲われ、船長が普通にぶっ殺された。が、船旅自体は問題なく終わる。それでいいのか?
でも、なんかこの船長が普通に悪事を働いてたらしいので、仕方ないね!

でも中盤で改めてしっかりと漂着するアドル。期待を裏切らない男…!

さすがに装備はなくならない

・もう10作目か…

イース8で初めてしっかりとイースデビューした気がしている。確かリリースタイミングで遊んで、とてもおもしろかった。
でもそれが8年前、だと…?マジかよ。
そして時は流れ、もう10作目か…

ちなみにイースシリーズ、案外Steamで遊べるっぽい。ただ、5はSFCとPS2でしか出てなかったり、Steamで遊べるものも日本語非対応になってたりと、今でもシリーズを効率的に遊ぶ方法はあんまりないっぽい。まあ、イースはもはやアドルが主人公だということ以外は繋がりはほとんどないので、前作を遊ばないと楽しめないみたいなのはない。

・仲間たち

イース9も普通に遊んだのにほとんど覚えてないが、これも5年前だから仕方ない!えっ、5年前…?

とにかく、9ではなんか仲間がたくさんいて切り替えて戦ったような気がしていた。そしてオープニングイベントでそれっぽいキャラがたくさんいたので、同様の流れになるのかと思っていたら… ヒロイン兼相棒と最後まで二人っきりだった。
そのために途中で手に入るステータスアップアイテムなどをキープしておいたのだが、全く意味はなかったな。

しかし、これまでと違って、仲間たちがマジで一般人。道中、海戦で無双していくが、それを操っているのはその一般人たち。海戦でもイベントでもかなり砲撃を受けて沈没しかけまで行くのに、誰一人負傷すらしない。大砲受けまくってるんですけど!?
まあ、ゲームだけどさ… 船一隻で海軍の軍隊を余裕で退けるのはすごいを通り越して違和感なのだった。

でも、そんな一般人たちもそれぞれ悩みや困り事をもっていて、サブイベントで解決していったりして相変わらずアドルという色男が絆を結んでいく。

明らかに怪しいやつがそれほど怪しくなかったり、明らかに女の子フラグを立てているショタとか、アドルより強い牧師さんとか、脳内ピンクなウェイトレスとか、なかなか味のあるキャラクターばかり。

ただチームの半分は異世界転生もしてない普通の高校生という感じ。少年団だし。

ゲーム要素と上手く絡んだサブクエばかりで、ストーリーの合間にいい感じに挟まっていてついつい全部遊んでしまい、どんどんどんどん仲間が増え、そして絆が深まっていった。

だが報酬として空の弁当箱を堂々と渡してきたドギ、お前は許さん

8や9に比べて一般人すぎはしたが、どのキャラも良かったなぁ。

ただ、ヒロインが男言葉なの、新鮮で良かったのに、仲良くなったら女言葉になってしまうというの、分かってねーな!ってなった。

デレの瞬間は良かったですけども

・アドルが喋ったー!

ちなみにどのキャラも当たり前のようにボイス付きなところ、アドルは頑なに喋らない… ように思えて全然そんなことはない。

まず、オープニングでいきなりボイス付きで喋る。ビビった。
イベントとかは選択肢を選ぶことで意見を発するので、無口キャラではない。なぜか無口キャラのイメージがあったな…

だから、なぜかほとんどのイベントでアドルだけボイスがなく、選択肢で「任せて」とか選ぶだけで、それの返事として他のキャラが話すときはフルボイスというだけ。

選んだセリフを喋るわけではない

アドルが普段は全く喋らないしセリフすらもないが、ラスボス戦の決め台詞だけ喋るとかボイスが付くとかならとても熱い展開なのだが、そうではなく単にアドルだけボイスがない状態になってしまっている。

正直、アドル声優だけ高くてフルボイスができなかったかのように思えてずっと違和感だったな…

・ヴァイキングモチーフ…?

ヒロインの部族が海賊というよりヴァイキングなのだが、正直なところ、余りにもヴァイキングそのまま過ぎた。

アサクリヴァルハラとかやってきたり、そもそも厨二病患者としてヴァイキング知識は任せろな感じだったので、もう文化、服装、装備、入れ墨とかなんもかんもそのままに感じるものが多く、「ヴァイキング文化にインスパイアされました」ではなかった。
なんかこう、アレンジしろよとは思った。

でも、なんか色んなゲームで見るヴァイキング、大体そのまま出てきてる気はするな。もしくは応用されてるともはやモチーフとして気づかないだけか…?まあでも今作は余りにもヴァイキングでした。

・バトル

今回のキーは防御。
ジャストガードでカウンターができたり、できなくても必殺技用のゲージが回復できる。何よりダメージが結構でかいし回復薬は貴重なので、できるだけダメージを受けない立ち回りが必要になる。

まあ、雑魚戦だと見敵必殺になるけど。

ただ、この防御がまた一長一短であり、なにより、強すぎる。防御さえしていればノーダメージ。しかも連続ガードもできる。雑魚の攻撃だと基本的にガードボタンを押していれば囲まれていても無傷で耐えられる。でも、ボス級の攻撃を受けるとさすがにのけぞって無防備になってしまいはする。
まあ、のけぞりが終わったらまたガードできるようになるけど。

だいぶ後半でようやく、連続攻撃をしてくる敵が出てくるので、ガードしっぱなしだとダメージを受けることになるが、それでもすぐ回避したりすればノーダメのままで行ける。

だから、ボス戦も含めてまあ、正直結構大味なところはある。

序盤から中盤の、技が増えていったり、複数の敵に襲われて一人ずつ倒していくのが一番楽しかったかもしれない。

技が増えていくのが楽しい

ボス戦でもガードと回避、通常技と合体技の使い分けで少しずつ削っていくのが楽しい。

が、後半になると広範囲技が増えてきて、遠くからそれを撃つだけで雑魚は消えていくし、ボス戦は逆に攻撃が激しすぎて連続技は途中で弾かれたりするので、ジャスガしては単発の強い技を連発するだけという、後述するが戦略性は特にないタイミングゲーと化していた。

楽しくはあったけど、面白くはなかったかな。

・ボス戦

割と序盤のボス戦である、マグナディーガとかいうでかい砂漠のイモムシ戦が余りにもクソで、そこでゲームを諦めそうになった。倒せないとかではないが、つまらなさすぎて今後が不安になったので。

というのも、まずこのダンジョンでサーフィン移動が解禁されたので、普通ならそれを応用したバトルになるはずが、全く使わない。

そしてなにより、エリアが砂地獄状になっており、バトル中ほぼずっとボスが吸い込んでくる。そして中心まで吸い込まれると協力な攻撃をしてきて、終わったらまた吸い込み始めるという… つまり普通に攻撃する暇が一切ない。

もう見たくないこの景色。あとこのバトルを考えたやつを呼んでこい

何かギミックをこなしたら隙ができるとか、行動パターンが変わるとか普通ならありそうなものだが、まさかの全く変化なし。

一回やる気を無くして諦めかけたが、再挑戦して、タイミングはわかりやすいのでジャストガードすればノーダメージになるのはわかったが、それを繰り返しながら殴るだけとか、余りにも正攻法っぽくない… と思って、途中でポーズして検索してみると…

まさかのそれが正しいやり方。そして誰しもが同じように憎んでいるボスだった。憎んでると言うかもはや呆れているレベル。
そして攻略本でもジャスガ連発が正攻法と言われているらしい。嘘やん…

更に、体験版はこの直前までで終わるらしい。もしや、確信犯では…
確かにこのボス戦を体験してしまったら、自分だったら買わない方に天秤がガクッと傾くな。

ともかく果てしなくつまらないボス戦だったが、その後は大味ではあるもののそれなりに楽しいものが多かった。基本はジャスガして殴るだけだったけど…

なんだろう、もはやタイミングゲー、音ゲー的な楽しさがあった。協力な攻撃の前兆などはとてもわかりやすいから戦いやすかったし。戦術とかは一切なかったけど…

いや、でもアクションRPGの戦いは突き詰めれば全部同じなのかもしれない。かわして同じ攻撃をずっとぶち込む。モンハンだって要素としては同じだもんなぁ… とか、なんかアクションRPGってなんだろうという基本に立ち返って考えてしまうのがイースXのバトルだった。

でも、そう考えるとやっぱり考えるのを放棄したかに思える無敵すぎるガードが諸悪の根源なのかもしれない。

・海戦

今回のイース独自の要素、海戦!

ほぼずっと感じるのが、船が、遅い!遅すぎる!ゲームを進めると性能が上がったり、ダッシュ機能もつくが、それでも基本かなり遅い。

今回は陸地を探索するRPGではなく、船で探索していくオープンワールドになっている。マップに表示されていない島を目視で見つけて近づいていって上陸するという流れはやはり楽しいものがある。

そして戦闘では大砲だけでなく体当たり、炎上や凍結などの特殊武器も出てきて、かなりアサクリブラックフラッグやオデッセイを彷彿とさせる。と思いきや、バリアを張れるようになったり、誘導レーザーを撃てるようになったりする。もはや飛空船になりそうな勢いだが、そこまではいかない。

サンドラスキャノン、じゃないんよ。ビームなんよ。

ただ、たまに商船の振りをした海賊船がいて、これが強いのなんの。いや、強いと言うより、硬い。無駄に硬い。しかも動きも速い。ただ、頭は悪いので勝手に地形にぶつかって動けなくなったところを、ゼロ距離で全部の武器を撃ち込み続け、攻撃を食らったら回復するというただのゴリ押しで全部倒した。正直これは微妙だったな。

ただ、序盤は捕まった村人の解放も合わせた要素として島の奪還戦というのがあるのだが、これが海戦と通常バトルの連戦になっててなかなかおもしろい。次々に押し寄せる敵船を薙ぎ払いながら、味方がいると発揮できるスキルでバフがかかっていく。後半になるとHP全回復とか無敵とか弾撃ち放題とか、もはやチートレベルになってくる。一般人のスキルでなぜそんなことが可能なのかは考えてはいけない。

後半の船の探索は楽しい

・釣り

RPGに付き物の呪われしミニゲーム、釣り!今作にもしっかり存在している。ただ、そこまで虚無ではない。楽しくなくはない。

結構目立たない釣り場

が、釣りのボタン連打、だるい。そして疲れる。
このご時世もう誰も連打なんてしたくないことにゲーム業界、はやく気づいてくれ。

いや、気づいている開発者はいて、ゲームによっては連打と長押しを切り替えるオプションを付けてくれているゲームもある。洋ゲーに多いかもしれないが。これが標準になって欲しい。ボタン連打をゲーム性と考えるのはもうファミコン世代過ぎるんですよ…

ペンギンに餌として与えまくることや、図鑑を埋めていくことで報酬があるのと、釣ったことがない魚はちゃんとマークが出るのでわかりやすかったが、魚単体の報酬はしょぼすぎたので、積極的にやろうとは思わなかったな。とにかく連打が疲れるなぁ、としか。

やけに気合の入っている魚介類のグラフィック。

・まとめ

色々と言ってしまったが、面白かったのは確か。続きが気になってプレイが止まらず、60時間普通にプレイし続けてしまった。
作品に文句を色々言うやつは、その作品が好きだってことなんだよ!という言い訳。

マグナディーガ戦ではコントローラーを置きかけましたけども。

ヒロインはもちろん、他のキャラクターも良かった。どうあがいても死ぬ展開だと思ったヒロインの親父さんや、気づいたらいなくなっていた敵の三大将とか、あとは拠点の人々とか結構印象に残るキャラが多くて、交流が楽しかった。

ヒロインのカージャはいいキャラしてた

あとはやっぱり海戦か。序盤の移動の遅さがすごかったが、それを越えたら探索も海戦も楽しく、何よりなんかものすごい勢いで強くなっていく元ボロ船に愛着が湧いてくる。ビームを撃ったときが最高だったな。

・オマケ:埋もれた財宝

埋もれた財宝をコンプリートするというのはどのゲームでも楽しい要素で、メタルマックスの金属探知機のようにちまちまと探知しながら探し尽くす楽しさがこのゲームにもある。

ただ、金属探知機同様、このゲームだと一定範囲しかサーチできない上に、マップが結構広いので、気づかずに通り過ぎてしまうとまた全マップ探索し直しになってしまう… これはだるい… と諦めかけていたところ、なぜかマップに埋もれた財宝の位置が表示されていることに気づいた。

黄色いの見えてるー!

どうやら、サーチを使った直後にマップを開くと、なんと遠くの財宝の位置もマップ上に表示されるらしい。これは仕様、なのか…?
ともかく、これでコンプリートできて気持ちよかった。

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