[ネタバレしかない] アストロボット 感想
プラットフォーム:PS5限定!
発売日:2024年9月6日
プレイ時間:トロフィーコンプ、完全クリアまで14時間
・Astro's Playroomの精神的どころか直接的続編
PS5に同梱されている、Astro's Playroomが楽しすぎた記憶がまだ薄れない内に、なんとパワーアップして単品で出てしまった。これはもう買うしかない。
このnoteにはネタバレしかないので、PS5を持っている人はとにかくまず遊んでみて欲しい。PS5を持ってない人は、本体と一緒に買って遊ぶべき!…というのはさすがに言い過ぎだけど。
クリア後に振り返ってみると、PlayroomであったこれまでのPSハード一覧部屋がなく、PSハードショーケースとしての機能はなくなっていたが、とにかく他ゲームとのコラボがすごくてニヤニヤできるし、何よりボリューム自体の圧倒的増加が嬉しすぎた。
超大量の細かいオブジェクトが一気に動くし触れるのがすごすぎるし楽しすぎる。PS5の能力を余す所なくフル活用!Switchじゃ絶対ムリだぜ!ボクセルステージが特にすごい。
それはそれとして、とにかくゲームとして、遊んでいて楽しいに尽きた。これは確かにPS5でしかできないなという表現とゲーム性、PS5を持っている人ならマスト。
・開始3秒でわかる気持ちよさ
ゲームを開始したすぐからもう手触りが良い。
まずボットが乗っていたコントローラー型宇宙船が墜落してしまい、砂に埋まるので脱出するためにコントローラーを振る。わかりやすい。そして気持ちいい。
ビジュアルも良い。ボットのちょっとした動きが全部コントローラーにハプティックフィードバックされて何をしてもしっかりとした反応が来るのが心地よい。
ゲームとしても、怪しい場所に登ってみるとご褒美のコインが出現したり、隠しアイテムがあったりボットがいたりと探索の楽しみが隅々まで詰まっている。
約束された神ゲー過ぎて、一生遊んでいたくなり、ゲーム開始してすぐから既に終わりが来るのが怖いという喪失感がちょっと来る。
宇宙船が襲われたときに、仲間のボットたちが散らばってしまい、それを助けるのと宇宙船のパーツを集めるのが目的なのだが、ボットたちの中にネームド、というか既存ゲームのコラボキャラがいまくる。
最初に助けたネームドがラチェットとリベットで、そういえばラチェット&クランクの最新作、遊び始めてすぐやめてたことを思い出したので、このあと再開するかな…
・アクション要素
ゲームの難易度もとても程よく、チェックポイントは多くゲームオーバーとかもないので、アクションが苦手でも楽しく遊べると思う。難しいステージも一応あるが、クリアに必須ではなく、やりこみ要素に近いので。
一応、主人公ボットは攻撃を食らうと一撃死というか弱さなのだが、見敵必殺で敵をサクサク倒していけばそうそう攻撃を食らうことはない。基本的には攻撃ボタンを連打しているだけで敵はけちらせる。
残機とかの概念もなく、やり直しも爆速。どうしてもクリアできないステージがあったら後回しにするか、別のステージを遊べば良い。一定数のボットさえ助ければゲームクリアはできるので。
・サルゲッチュ新作という説は間違ってなかった
発売直後くらいに話題になってた、実質サルゲッチュ新作という話は嘘ではなく、というか自分はサルゲッチュ遊んだことないのだが、まあこんなゲームだったんだろうなと思うくらい突然ゲーム性が変わり、主人公ボットがサルゲッチュ主人公になり、網を振り回してピポサルそのもののボットたちを追いかけ回すというミニゲームが始まる。とても楽しいし、サルどもはちゃんとしっかり逃げるので捕まえるのに手こずり、ちゃんとイライラする。
サルゲッチュステージ以外もオリジナルの遊び要素満載のステージだらけで、追加パーツのダッシュやパンチグローブを装備して敵を倒したり先に進むエリアがあり、巨大ボスと戦うど迫力ステージが最後に待ち構えている。
また、PS5型宇宙船を応用した色々なアクションもある。
水を撒いたり、ライトを照らしたり、コントローラーの傾きで操作してR2で発射!
・巨大ボスたち
エリアの最後には巨大ボスが待ち構えており、だいたいそのエリアで手に入れた装備を使って、パンチしたり、ダッシュ突撃したり、鉄の玉になって体当たりしたり…
・コラボステージの豪華さ
エリア最後の巨大ボス戦を終わらせると、それで終わりと思わせてなんとサルゲッチュ、ゴッド・オブ・ウォー、アンチャーテッド、ロコモコ、ホライゾンゼロドーンと、ソニーの看板タイトルのコラボステージが最後に待っている。これをクリアするとようやくコラボキャラボットをゲットできる。
とにかく原作愛がすさまじく、更に新しいアクションが追加されるため、元の作品を知らなくても楽しいはず。
そしてこのコラボステージの作り込みがすごい。まずは主人公キャラとのやり取りムービーがあり、能力を継承される。ここで見た目が全く同じになるんだが…
ボット・オブ・ウォーでは斧を投げて凍らせたりするし、光るカラスを全部倒すとトロフィーがあったり…
アンチャーゲットでは弾は撃ちまくるし遺跡は爆発させるし、模様を揃えて扉を開けたりするし…
ロコロコはコントローラーを傾けて転がる、完全にアストロボットじゃない新しいゲームになってるし…
ホライゾンだとキリンがしっかり出るし、弓矢使い放題だし、弱点を撃ち抜いて爆発させたり…
ビジュアルもゲーム性も全部元のゲームと似たような形になってて、愛とアイデアがすさまじい。
・仲間を求めて
そして、ゲームの目的として壊された宇宙船のパーツを探すのと合わせて、散り散りになってしまった仲間ボットを集めるというのもある。
このボットの中に、他のゲームのキャラクターがいる、というかめちゃめちゃいる。パラッパやスネークなど有名タイトルばかりだが、中にはオクトダッドなどインディーゲームのものもいるし、ゲーム好きなら結構な数のキャラクターを知っていると思う。
それだけでも楽しいが、Playroomにもあったガチャ要素を使うことでそのキャラクターにあったアイテムを手に入れることができ、それが揃うと拠点でキャラクター独自のアクションが見られる。ピポサルだったらバナナを追いかけたり、スネークだと段ボールに隠れたり、それが何百体もいるのでそれを見るだけでも一生楽しい。
・拠点でのボット協力
まず、ボット達を助けた後に拠点に戻ると、それまでに集めたボット達を歓迎するシーンになり、ここが毎回良い。見たことあるキャラクターたちがわちゃわちゃしているのを見るだけで楽しくなる。
そしてわちゃわちゃしているだけでなく、ボット達は拠点内の別のエリアに行くために必要な人数を集めるとギミック解除の手伝いをしてくれる。崖を渡る橋になってくれたり、高い場所に登るダッシュ床になってくれたり、重いものを持ち上げたり… コラボキャラの顔を踏んで移動したりするので、たまに申し訳無さがある。
・宇宙船修復ミニゲーム
宇宙船パーツを集めたときの修復ミニゲームもまたPS5コントローラーの機能をフル活用したものでとにかく手触りが良い。
コントローラーを傾けてからいい感じにボタンを押して釘を打ち込んだり、チェーンソーで氷を切ったり…
ほら、PS5コントローラーは素晴らしいでしょう?とソニーが語りかけてきている声が聞こえるかのよう。
それぞれトリガーのハプティックフィードバックやコントローラーの傾き、振動など、コントローラーの機能をフル活用していて、DS初期に無駄にタッチペンを使わせてきたようなのとは違い、しっかりと意味があって、この機能でしか遊べない体験をさせてくれる。
・隠し要素もたんまり
隠し要素もたくさんあり、なかなかわかりにくいところにワープゾーンがあって、そこから隠しステージに行ける。
見つけられなかったときでも、ステージを再開したときに200円払えばヒント鳥を雇うことができ、そこでボットの場所やパズルピース、ワープゾーンのヒントがもらえる。近くに行くとビービー鳴るので、そこを目指して進めばほぼ確実に見つけられる親切さ。200円は結構高いけど。
・やりこみステージ
各ステージの宇宙をウロウロしていると敵UFOが現れたり、隕石が現れたりして、それを壊すとパズルピースやステージが出現したりする。そんな追加ステージの難易度がなかなか高い。
特にまるばつしかくさんかくステージの難易度が高い。高いと言うか、いやらしい。
他にも、やはり人類の永遠の課題である、3Dゲームの奥行き問題はこのゲームでも存在する。ジャンプ中のホバービームは真下に照射されるので、それで位置を把握できはするが、それでも限界はあって、連続足場ステージだと何度か落ちて体で覚える、みたいなのがあった。
・不満はほとんどない、が…
溶岩ステージは上記の奥行き問題がある上に、自分で足場を作らなきゃならない、落ちると即ミス、割と激しいお邪魔などが合体してかなり難易度が高くなっている。ここは、遊んでてあんまり楽しくなかったかな…
あ、あと大きなコインに見せかけて敵のこいつ!このコインを取って次はあっちに移動して… とか考えてるところに突然殺されるのでビックリする。初見で結構気づきにくく、なかなかぐぬぬさせられた。
・突然のシューティング、そしてBGMが…!
パーツを全部集めたと思いきや、諸悪の根源の宇宙人が最後のCPUを持って逃げたので助けたボットたちと協力して追いかけることに。
ここからの展開が神がかっていた。
これまで集め… あれ、集めたか?集めてないかもしれない歴代ハード型宇宙船がPS5型宇宙船の中に格納されてて、助けてきたゲームのボットたちが乗り込んで敵ボスを追いかけるという展開。
宇宙船が出撃するときには、初代PSの起動音が鳴るというアツさ。そこでアツいアツい言ってたら、主人公がPS5コントローラー型宇宙船に乗り込んだ瞬間に鳴りだすBGMがまさかのサンダーフォースV、Rising Blue Lightning。これで盛り上がらないゲーマーはいない。
一瞬PCのiTunesが自動再生しているのかと耳を疑った。別ゲームオマージュどころじゃないぜ。
ステージ自体も楽しい。コントローラーの傾きで直感的に操作しながら、ショットはR2。
硬い敵、バリア張る敵などが出てきたときには、他のハードと合体して強力ショットを撃てるようになる。最初から最後までアツい。
この調子で、名作シューティングの曲で遊べるようにするアップデートを追加してほしい。エスカトスとか、ダライアスとかアインハンダーとか、レイクライシスとかケイヴシューとか。
・クリアしたが、その後のコンプリートまでがまだまだ楽しかった
230人で一旦本編はクリア。最初からコンプリートはあえて目指さなかった。コンプリートしちゃうといきなり真エンディングに行っちゃうとかあるからね。今回は特になかったけど。
しかしカウンターには230/300、まだ70人も残っている!まだまだ遊べる、やったぜ!
エリアのクリア自体には、助けたボット数の合計が一定数を超えればいいだけなので、結構スキップできるステージすらある。
なので、クリア後に初めて遊ぶステージや、初めて見るギミックがあってまだまだ全然新鮮に楽しめた。
あれ?なんか300越えたな、と思ったらなんかアップデートでタイムアタックステージが増えていくっぽい。2人ずつ。でもまあ、これはいいや。十分満足した。
って、コンプリートしてもまだ14時間!?
それしか遊んでないようには思えない濃さだった。
名前を挙げだしたらそれだけで凄まじい文字数になるからやらないが、ネームドボットが懐かしいキャラも最近のキャラも多く、どれが出てもおぉ〜となる。まあ、もちろん中にはピンとこないのもいるけども。
それぞれのセット装備のためにガチャを300回以上回すことになるのがだるいっちゃだるいが、カプセルを握りつぶす感覚が毎回楽しくて、飽きない。
キャラと装備セットになるというのがアツい。
あとトロフィーも100%達成した。これは自力ではなく、最後は攻略見たけど。
自分でやってて全然気づかないだろという、フォトモードでララ・クロフトとネイトを一枚に収めるやつとかはあったが、殴るとモノをこぼす桐生一馬を殴り続けて全種類モノを落とさせるとか、塊魂の王子の塊に巻き込まれるとか、拠点で遊んでると自然と達成できるものもあり、楽しい。
でも、拠点のPS5の頂上に登るというトロフィーが、なんか解除タイミングがおかしくて一定時間放置しないと達成できない罠があり、最後まで残った。でも達成自体は楽。
・スクショ撮ってて楽しすぎる
開発側もしっかり分かっているので、ゲームの途中からカメラモードが追加される。追加されなくても全然きれいなスクショは撮れるのだが、このモードを使うとボットの表情が変えられたりするし、各所にあるフォトスタンドでこの機能を使うとオマケのコインが手に入ったりする。
グラフィックはきれいだしキャラクターはかわいいし、緑あふれる草原、雪が積もった雪景色、カジノ世界でスロットマシン型のスタンド、果ては海の中など、常に撮りたくなってしまう。
・まとめ
とにかく徹頭徹尾楽しかった。
ゲームそのものがまず楽しいのに、ありとあらゆる手を尽くしてこちらを楽しませてやろうというクリエイターの気持ちが伝わってきて、それに応えて楽しんでやるぜ!とやると細かいところまで作り込んであって予想以上に楽しめてしまう。
そして過去のゲームとのコラボにより、これまでゲームをたくさん遊んできた人は更に楽しめてしまうという、ゲーマー感涙の仕組み。
PS5を持っている人は、まずAstro's Playroomを遊んでみて、まんまとハマったらこのアストロボットも遊んでみてほしい。絶対後悔しない。