その2 4Cヨーリオンは2度と使わない? プロなら構築の根拠をより明確にすべきではないか、、、
前回の記事で1ヶ月前に晴れるやの某プロが投稿した記事について、感じた疑問を2点にまとめて述べた。
晴れる屋の記事
https://article.hareruyamtg.com/article/63476/
私の記事
https://note.com/papa_mtg_samurai/n/nbcee8ea3073f
1. トップデッキ勝負になりやすい構築を自ら行なっていたため、4Cヨーリオンを技術介入が少ないと感じただけではないか?
2. 4Cヨーリオンを止めるきっかけとなったグリクシスシャドーとのマッチは、ルールス禁止前だったためで、ルールスがいなければ勝てているマッチだった。なぜ使うのを止めたか?
今回は以下の大会のデータを基に4Cヨーリオンの型の違いが勝率に与える影響について検討する。
大会:NRG Series $10,000 Trial - Chicagoland (Modern)
参加者:272名
日付:2022/7/30
検討項目:4Cヨーリオンで、エラダムリーコール型(EC)、ウルヴェンワルド型(TU), サーチ無し型の3つの内訳と勝率に有意な差があるかどうか。
このデータだけでは不十分と思う読者もいらっしゃると思うが、全マッチの相手の情報が分かり、サンプル数を稼げるソースはこれしかなかったのでご容赦願いたい。
エラダムリーコール型(EC)
ウルヴェンワルド型(TU)
サーチ無し型
では先に結論を述べます。
4Cヨーリオン使用者の36人中、13人がEC型、22人がTU型、1人がサーチ無し型だった。97%の使用者はクリーチャーサーチを入れた方が強いと考えている。
EC型とTU型の勝率に有意な差は無かった。
1人のサーチ無し型は2-4-0で209位の惨敗だった。バーンに3回当たり全敗した。ちなみに上位100以内の4Cヨーリオン使いはバーンに当たっても全勝していた。
まず、メタゲームの情報から。4Cヨーリオンが全体の12%で最大だった。
4Cヨーリオンの中ではウルヴェンワルド横断型が61%, エラダムリーコール型が36%, 両者を含まない型は3%だった。
これより参加者の97%はクリーチャーサーチ型の方が強いと考えていたと分かる。筆者も同意見である。
以下の表1に色付けしたランキング表を示す。
黄色:EC型
白色:TU型
青色:クリーチャーサーチ無し型
次に、EC型もTU型だがどちらもランキングに満遍なく存在している。
そこで、勝ち数を1、引き分けを0.5として点数付をした。その平均と標準偏差を算出した。次の表に示す。
以下の表よりEC型の平均勝ち数が4.6で、TU型が4.3を上回った。しかし標準偏差が各々で2.6, 2.7なので、統計的には有意差があるとは言えない結果になった。よって、エラダムリーコールでもウルベンワルド横断(+ミシュラのガラクタ)でも、どちらかを持っていれば買い増す必要はなさそうである。
またエラダムリーコールの枚数についても、1,2,3,4枚で特に傾向は確認できなかった。最適な枚数は対戦相手のデッキによって変動するためと考えられる。
最後にサーチ無し型について、36人中の1人のみだった。戦績は2-4-0で209位の惨敗だった。バーンに3回当たり全敗していた。ちなみに上位100以内の4Cヨーリオン使いはバーンに当たっても全勝していた。クリーチャーサーチカードの有無がバーンとのマッチアップに与える影響は少なからずありそうである。
ライフゲインカードの
・オムナス 4枚
・孤独 4枚
にリーチする際に、サーチカードがある方が確率が上がるのは言わずもがなである。平均キルターンが4ターンのバーン相手に、キャントリップだけでは心許ない。
本当は、クリーチャーサーチ:0枚 vs 1枚上採用で、何か傾向が得られると期待したが、参加者が1人しかいなかったので、統計的に言及することはできない。
結論
4Cヨーリオン使用者の36人中、13人がEC型、22人がTU型、1人がサーチ無し型だった。97%の使用者はクリーチャーサーチを入れた方が強いと考えている。
EC型とTU型の勝率に有意な差は無かった。
1人のサーチ無し型は2-4-0で209位の惨敗だった。バーンに3回当たり全敗した。ちなみに上位100以内の4Cヨーリオン使いはバーンに当たっても全勝していた。
次回
他のTier2デッキの本大会の結果について考察していきたいと思う。
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