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日常でついハマってしまう罠

「この世で最も恥ずかしいことって何なんだろう。」

仕事のプレゼンで失敗し、その場に同期もいる中で上長からダメ出しをくらった日。
情けなさと恥ずかしさが入り混じった感情を消化しきれないまま、帰宅した僕はふと思った。
仕事での失敗が続いていた時期に、布団の中で考えた話。


そもそも僕はどんな時に恥ずかしいと思うのか。

会社でズボンのチャックが開いている事に、15時ごろ気がつく。

恥ずかしい。まず、いつからだ?となる。
自分がその日に取った行動を必死に遡り、どこぞの少年名探偵ばりに推理を働かせるに違いない。
ただ、前日の晩ご飯ですら覚えているか怪しい記憶力だ。
思い出せるわけがない。
最終的に、昼過ぎにトイレに行った時だ!という、自分にとって最小限の恥ですむ説(チャックが開いている時間が最短の説)を全力で信じようとするだろう。


後輩に昼食を奢る際、お会計時に「PayPayで!」と勢いよくスマホを差し出すも、店員さんに「申し訳ございません、本店はキャッシュレス非対応です」と言われる。

これも恥ずかしい。
行き場を失った右手が安心して帰ってこれる居場所と、カバンの底から財布を出すまでの気まずい時間を埋める方法を誰か教えて欲しい。
なんなら手間取る僕に見かねた後輩が「一旦、僕出しときましょうか?」と言うのを阻止する為に、後輩の口を閉じるガムテープを持ってきておいてほしい。


先輩を呼んだ。大声で何回も呼んだ。名前を間違えていた。

これは恥ずかしいと言うより、社会人としてどうかと思う。
当時、着任後間もなかったとはいえ、人の名前を間違えるなんて失礼極まりない。
しかも1回ではなく、何回も。
それにあの時はトイレに行こうと席を立った先輩を呼び止めようと、「●●さんっ!」とフロア中に聞こえるくらいの大声を出していた。
もっと言うと、振り向いてもらえなかったので「●●さん!●●さんっ!」と連呼しながら小走りで廊下のトイレまで先輩を追いかけて行った。
最終的にトイレの入り口まで来たところで、痺れを切らした先輩本人から
「私は●●さんではなく、××だっ!」
と怒られてしまう始末である。最悪だ。

他にも恥ずかしいと思う事は多々あるけど、どれも1番ではない。


僕なりに思っている事。
この世で最も恥ずかしいと思う事の1つ。
それは「無意識にダジャレを言ってしまう」ことではないか。
そしてこれは職業や立場に関わらず、誰しもやってしまう危険をはらんでいると思う。

恥ずかしいと思う理由。
1つは、「自分の意思とは無関係に、至る所で失笑されている可能性があるから。」

前述のプレゼン失敗はまだ恥をかいている自覚があるが、ダジャレについては失笑されている自覚がない分、改善のしようがない。
深刻な問題だと思う。
だけど、これはどうしようもない。
ダジャレに限らず、無意識にスベっていることはよくある。
僕なんか、会社でしょっちゅう空気を凍らせている自覚がある。


もう1つの理由。
それは相手に気を遣わせてる可能性があるから。
ダジャレを言われた側はおそらくこのような心情のはずだ。

(心の声)
あれ、○○さん、今ダジャレ言った?
無意識ならスルーで良いけど、、、
意図的に言ったのであれば「上手い事言いますね!」と持ち上げた方が良いのかな、、、


このように余計な悩みを相手に与えている可能性がある。
いつの間にか
「○○さんはよくダジャレを言うから、気を遣わなければならない人」といったネガティブ名刺が広まっているかもしれない。

また、相手に不必要な気遣いをさせているというのは、相手の時間を奪っているのと同義だと思う。
非常によろしくない。


無意識にダジャレを言ってしまう具体例を示そう。
例えば、会社でハンコをもらう場面。

僕「お忙しい中、すみません。
  押印したいので印鑑を頂けますか。」
総括担当「良いですよ。かなりの量の書類ですね。」
僕「そうなんです。ハンコの量多いん(おういん)ですよ。」
総括担当「・・・・」


まだある。北京オリンピック。
当時ドーピング疑惑がかかっていたワリエワ選手の演技をTVで見ながら妻と会話していた時。

僕「(ドーピング問題について)真相はよく分からんけど、
  出場選手がここまでたたかれるの恐ろしいわ」
妻「えっ?恐ろしあ(ロシア)?」
僕・妻「・・・・」


まだまだある。
生後4ヶ月を過ぎ、そろそろ沐浴を卒業する我が子についての会話。

僕「あれ、下の子はまだ風呂入る時に桶使っとんやっけ?」
妻「いや、もう体も大きくなってきたから使ってない」
僕「OK!(オッケー!)」
妻「・・・・」


ほら、少し思い返しただけでこんなにたくさんある。

日常はこんなにも恥ずかしさと隣り合わせだ。
気づいていないだけで恥ずかしさの「罠」は至る所に張り巡らされている。
普段の生活でも気をつけよう。

罠が潜む前提で、注意を払わなければならない。


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