買い物はますます「無人」になっていくのだろう。もはや「喫茶店」は絶滅危惧種だ。キャッシュ・オン・デリバリーに店では注文以外、店とのコミュニケーションはない。コンビニでお愛想を言われることもない。そもそも、いつ行ったって知らないスタッフさんだ。カップを受け取って自分で珈琲を注ぐ。不動産屋さんもネットでデータ照会、保険屋さんも同様。窓口だ、訪問営業なんて昔の話しだ。就業者としては「非正規」か「バイト」で職場の「渡り」だ。
都市は孤独だ。この孤独をどうしよう。
SNSが必ずしも「善き出会い」をもたらしてくれるとは限らない。むしろ、こちら側によほどの情報発信力、魅力がなければ難しいだろう。
前の大戦に負けて、その日の食料と「住み暮らす」ための空間を供給することが、あの頃の公共政策の喫緊の課題となっていた。たぶん「これから」という時代の喫緊の課題は「孤独」だろう。地域コミュニティを破壊し核家族を孤立させたのだから自明の理だ。
難しいのは「役所」という構造が、こうした問題の解決に不向きであること。だから民間の公共意識が問われる状況でもある。
私立の公共政策を隆盛にもっていけるかどうか。要望して待つ時代も終わりに近づいている。