一緒に泣いたり、笑ったりする
映画「男はつらいよ 紅の花」。寅さんは、あの阪神・淡路大震災に被災された街の人たちとともにあって、実際に人々の心に灯を点したようでした…あの頃、ハイカルチャーなファイン・アートの世界でも 盛んにチャリティは行なわれていたけれど、結局は、お金を寄付するだけで、寅さんみたいに「街の灯」はなれなかった。ファイン・アートな世界は街場から遠く離れた別世界にある感じがしました。
広島県で大きな水害が起こっていたときに、被災したみなさんと「瀬戸内国際芸術祭」の無縁さにも同じようなことを感じました。
僕は、暮らしている人々の側にいて一緒に泣いたり、笑ったりする。
つまり、ロウカルチャー(街場の文化)なアートやデザインってどういうものなのか…
そういうことを考えていきたいと思います。