![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/53058667/rectangle_large_type_2_46fc98d90e3551f9bf05c1f6141dc44b.jpg?width=1200)
市川森一さん
僕らはテレビで育ってきたようなところがあるから、市川森一さん、山田太一さん、倉本聰さんには、とりわけ、大きな影響を受けてきたんだろうと思う。多分、自覚している以上だ。そして、お三方は、お三方ともに「当時の繁栄」に懐疑的だったし、具体的に、その「懐疑」の部分を 判りやすくTVドラマに描いて僕らに提示してくれもした。
でも、僕は、その「判りやすさ」にも関わらず「当時の繁栄」に目がくらみ、申し訳ないことに、お三方が鳴らしてくださった「警鐘」を、同時代に、正確に受け取ることはなかったんだろうと思っている。
でも、後にぐさっときた…
自分が繁栄を謳歌した後だけに、よけいに響くし、己の醜さも思わざるを得ない。
そんな感じだったと思う。
しかも視点がやさしい…
市川さんの映画作品「異人たちとの夏」「長崎ぶらぶら節」、TVドラマの代表作のひとつ「淋しいのはお前だけじゃない」。人間のずるさを「しょうがねーな」と、やさしい視座からかばってくださるような…
「傷だらけの天使」「黄金の日日」 僕は「私が愛したウルトラセブン」も好きだ。
ああ、そうか、もう市川森一さんはいらっしゃらないのか。
ときどき、ふっと、そんなことを思う。