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1973年の「あなた」
1973年発売の楽曲、小坂明子さん作、歌唱の楽曲「あなた」の歌詞…一部を抜粋させていただく。
もしも私が家を建てたなら 小さな家を建てたでしょう 大きな窓と小さなドアーと 部屋には古い暖炉があるのよ 真っ赤なバラと白いパンジー、子犬のよこには あなた あなたが 居て欲しい
当時160万枚を売った当時の大ヒット曲。1961年生まれの僕はちょうど中学生になりたて。まだ「メルヘン」という言葉にプレミア感があり、ウォークマンはありませんでした(ウォークマンの発売は1979年)。働くお父さんと専業主婦に,子どもが2、3人。標準世帯な高度成長期。実際、この頃の家庭料理が、少なくとも「戦後」、1973年のそれがもっともバランスが取れた家庭食だったそう。
楽曲「あなた」は、そんな当時の「これから世代」の夢を体現しているような楽曲。そういうわけで、その後、同世代には、この楽曲に描かれた生活を「現実のもの」にしようとして、マイホームを持つことを目指した人も少なくなかったのでは、と思う。
でもね。
仮に、この歌詞にあるようなマイホームが実現できたとして、それは僕の夢として「リアル」なのか、「フィクション」なのか…
Dreams come ture とはいいますけど、そのDreamが(他人の)人間の頭の中に描かれたフィクションから始まるものだったら…(それらが)物理的にかたちをともなうモノになったとしても、それを私のリアルと呼んでいいものなのかどうか。
そう思いながら、大勢の人が軽井沢や清里を目指したことを思い出す。なんで、みんなして「一ヶ所」を目指したのか。「私」以外「私」じゃないはずなのに。そういえば全国民をして「冷蔵庫/テレビ/洗濯機」を欲しがった時代があったことも不自然だと思う。
Dreams come ture を目指していたのか。
誘導に引っかかっていただけなのか。
他人事ではなく、自分の体験として、最近、懐疑的。ホントに…当時、いろいろな「夢」が描かれていたから。
今はどうなんでしょう。