【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 2025.01.03
日本語訳
2024年12月20日、ロシア中央銀行(CBR)は政策金利を21%に据え置く決定をした。これは、CBRが最近行ってきたインフレ対処策からの変更を示している。2024年10月に開かれた、この前の会議において、CBRは政策金利を19%から21%へと引き上げたが、これは2022年に戦争が始まって以降、最も高い数値となった。高金利政策への批判はロシア経済界で高まっている。だが一方で、最近のルーブル安の影響もあり、インフレ圧力もまた引き続き強まっている可能性は高い。
2024年11月、ルーブルは対米ドルで、2022年ウクライナ侵攻開始以来の最安値をつけた(1米ドル=114ルーブル)。ルーブルの通貨価値下落が加速した原因が、ロシア経済の過熱の継続を示す経済統計の公開と、それに続くガスプロムバンクへの制裁の発表にあったのはほぼ確実である。この通貨価値下落への対応として、CBRは2025年になるまで外貨購入を中止することを発表した。
そうであるとはいえ、2022年12月20日まで、ルーブルは1米ドル=100ルーブルを超える水準で推移しており、市場ではさらなる政策金利の引き上げへの期待感が高まっていた。ルーブル安の影響によるインフレ、労働力不足、大きな政府歳出といった要因が重なり、CBRによる政策金利の据え置きの決定が、経済の不均衡を増す結果になる可能性は高い。