本記事は、戦争研究所(ISW)の2023年12月6日付ウクライナ情勢評価報告の一部を抜粋引用したうえで、その箇所を日本語に翻訳したものである。
アウジーウカ方面戦況
報告書原文の引用(英文)
日本語訳
ロシア軍は12月6日もアウジーウカ周辺での攻勢作戦を行った。また、ロシア軍の前進が確認されている。撮影地点特定済みの12月6日公開の動画に、アウジーウカ南東にある工業地区内で、ロシア軍がわずかに前進した様子が映っている。ウクライナ軍参謀本部の報告によると、ウクライナ軍は少なくとも25回のロシア軍の攻撃を撃退したとのことで、その場所は、ノヴォバフムティウカ(アウジーウカから北西に7km)の東方、ベルディチ(アウジーウカから北に4km)から北東の地点、アウジーウカ付近、ステポヴェ(アウジーウカから北に3km)付近、シェヴェルネ(アウジーウカから西に6km)付近、トネンケ(アウジーウカから西に5km)付近、ペルヴォマイシケ(アウジーウカから南西に11km)であるとのことだ。複数のロシア軍事ブロガーは、ロシア軍が前進した地点として、アウジーウカ石炭屑集積場[ボタ山]の南方、アウジーウカ・コークス工場(アウジーウカ北西)、ペルヴォマイシケ付近、アウジーウカの東方を主張しているが、ISWはこの主張を裏付ける映像を確認していない。また、ロシア軍第87連隊・第1487連隊(ドネツク人民共和国第1軍団)、第10戦車連隊(西部軍管区第3軍団)、「古参兵」破壊工作突撃旅団がアウジーウカ南東の工業地区内で行動している様子が撮影された動画が、12月5日に公開された。
ウクライナ軍は12月6日にアウジーウカ周辺で反撃を実施した。また、ここ最近のウクライナ軍の前進が確認されている。撮影地点特定済みの12月5日公開の動画に、ウクライナ軍がステポヴェの集落内で前進した様子が映っている。12月6日、ロシア軍事ブロガー・アカウントの一つは、ウクライナ軍がステポヴェの中心部で、ロシア軍に攻撃されているにも関わらず、いまだに陣地を維持していると主張した。