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【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 15.07.2024
Latest Defence Intelligence update on the situation in Ukraine - 15 July 2024.
— Ministry of Defence 🇬🇧 (@DefenceHQ) July 15, 2024
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Latest Defence Intelligence update on the situation in Ukraine - 15 July 2024
日本語訳
2024年7月1日からロシアは、国内ガス価格を11.2%値上げした。今回の値上げが、欧州向け天然ガス輸出減少への対応として、ロシア国内市場からの収益増加を狙ったものであることはほぼ間違いない。これはウクライナ侵略に関する対ロシア制裁の帰結であると同時に、ロシアが制裁に対抗して欧州へのガス供給を意図的に減少させた結果でもある。2023年のガスプロムの年次純損益は約6290億ルーブル(69億米ドル)であり、25年間で最大の年次損益になった。
ロシアの国有エネルギー企業の一つであるガスプロムは、国内ガス供給市場を寡占しているものとみなされている。それゆえ価格上昇はロシア政府によって規制されている。このような規制は、ノヴァテックのような、市場シェアが小さいほかのガス生産企業には適用されていない。
ロシアのインフレ率は、2024年下半期もロシア中央銀行のインフレ・ターゲットである4%を、依然として上回る可能性が極めて高い。この原因の一端は、国内ガス価格が、ほかの家計費の上昇と政府歳出の増加に伴って、上がったことにある。なお、政府歳出増の主たる促進要因は、ウクライナにおける戦費の増加である。ロシアは2023年に世界で二番目の天然ガス生産国であったにもかかわらず、ロシアの家庭消費向けガス価格は、侵略開始以降、概算で34%ほど上昇したものと見積もられている。これは2025年には8.2%さらに上昇する見込みで、ほぼ確実にロシア経済におけるインフレ圧力を強めることにつながり、一般のロシア人の消費力を弱めることになるだろう。