【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 09.02.2024
日本語訳
2024年2月7日、SNS上の投稿が飛びついたのは、ロシア中部ウドムルト共和国イジェフスク近郊に位置するロシアのミサイル製造工場での爆発だった。この工場は各種弾道ミサイル生産目的で操業しており、その弾道ミサイルにはイスカンデルも含まれている。なお、イスカンデルは、たびたびウクライナ攻撃に使われている。初期報告では工場勤務者のミスが原因であることが示唆されていたが、その後、ロシア国営タス通信は、計画していたロケット・エンジンのテストが原因だったと報じた。この爆発にウクライナ軍の無人航空機が関与していた可能性は低い。なぜなら、ウクライナから1,200km離れた位置にあるからだ。さらに加えると、ここの地域で無人機攻撃があったという報告や報道はなされていない。
この爆発事故は、ここ4カ月間で、少なくみても5回目に起きた原因不明の国防産業関連工場での爆発である。これ以前の爆発事故は、2024年1月15日にロストフ州のカメンスキー化学工場で、2023年11月26日にチェリャビンスク戦車工場で、2023年11月10日にコトフスクの火薬・弾薬工場で、2023年10月31日にソリカムスクの火薬・弾薬工場で起こっていた。
この爆発事故の原因が、極めて揮発性と可燃性が高く、爆発しやすい物質の取り扱いと貯蔵手続きの怠慢にあった可能性は現実的にありえそうな可能性といえる。それに加えて、ウクライナでの戦争を支えるために、軍需生産目標数量を増すように迫る政府上層部からの圧力が、24時間連続操業という結果を招き、工場勤務者の疲労困憊を生じさせている可能性は高い。需要の増大によって、今後、工場での事故がさらに多くなっていく可能性は極めて高い。
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