【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 2024.11.27
日本語訳
ロシア独立系メディア「アストラ」の2024年11月14日付報道によると、数十人のロシア軍負傷兵が、ロシア国土の中央の南側に位置するノヴォシビルスクで暴動を起こしたとのことだ。その理由は、不適切な医療処置にあるという。この兵士たちは中央軍管区第41諸兵科連合軍に配属された者たちで、報道によると、部隊指揮官による虐待に関する不満を示しているとのことだ。また、満足のいく医療処置を受けられない限り、前線に戻りたくないという意思を示しているという。この兵士たちは兵舎を傷つけ、窓を割ったと言われており、10人が兵営構内から逃亡したとのことだ。
装甲車両が不足し、ウクライナ軍無人航空機の脅威に絶え間なくさらされているため、負傷したロシア兵の後送は、迅速さを大きく欠いている。負傷兵は最終的には医療システムのもとで後送されるのだが、このような後送の遅れが、負傷兵の重傷化をより加速させ、負傷兵の死亡率をより高くしている可能性を、ほぼ間違いなくますます大きくしている。
ウクライナ軍参謀本部によると、2022年2月以降のロシア軍死傷者数は、70万人を超えており、そのうち約50万人が負傷者である。この規模の死傷者数は、あらゆるレベルにおいてロシア軍の医療システムを、ほぼ間違いなく圧迫し続けており、兵站上の大きな問題を生じさせるとともに、医療従事者不足という現象を引き起こしている。少なくとも今後3カ月間、このような問題が続いていく可能性は高い。