【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 2024.11.18
日本語訳
ウクライナにおけるロシア軍の一日あたり平均人的損失数(死者数と負傷者数の合計)は、2024年10月に最高値を更新した。ウクライナ軍参謀本部の発表によると、ロシア側の一日あたり平均損失数は1,354人であったとのことだ。ロシア軍は2カ月連続で、一日あたり平均損失数の最高値を更新している。2024年11月に入ってから最初の12日間の一日あたり平均損失数は、1,498人である。このことは、損失数の上昇基調が継続していく可能性の高さを示唆している。
2024年10月はロシアにとって最も犠牲の大きな一カ月であり、合計41,980人の人的損失がウクライナ軍参謀本部によって報告されている。なお、比較のために示すと、これ以前に一か月間で最も損失数が多かったのは2024年5月で、そのときの記録は39,110人だった。この武力衝突が始まって以降の合計で、ロシアが70万人超の死傷者を出している可能性は高い。過去一カ月間、ロシアは攻勢作戦のペースを上げている。クルスクやオスキル川東岸地域、トレツィク、ポクロウシク、ヴフレダルといった複数の戦線においてウクライナ軍を後退させようとしており、ロシアがウクライナ軍防衛線にかける圧力を強めることを試みている可能性は極めて高い。車両に搭乗しないで戦う歩兵による攻撃を、冬の間ずっと多方面で継続することに伴い、ロシアが今年の残りの期間も甚大な数の死傷者を出し続けていく可能性はかなり大きい。