上記箇所の日本語訳:
8月16日、ウクライナ軍は戦線上の少なくとも3箇所で反攻作戦を継続し、ザポリージャ州西部とドネツィク・ザポリージャ州境での進撃に成功した。その進撃のなかには、ウロジャイネという村落の解放も含まれている。ウクライナ軍参謀本部の報告によると、ウクライナ軍はバフムート、ベルジャンシク方向(ザポリージャ・ドネツィク州境地域)、メリトポリ方向(ザポリージャ州西部)で攻勢作戦を続けたとのことだ。8月16日に流れた動画で、撮影地点の特定が可能なものから次の2点が分かる。一つは、ウクライナ軍がザポリージャ州西部ロボチネ(オリヒウ南方10km)の北東で前進したことである。もう一つは、ロボチネ北東にある森林地区におけるここ数週間のウクライナ軍の継続的な活動を考えると、ウクライナ軍はロボチネ周辺地域でさらに広く領土を奪還した可能性が高いということだ。ウクライナ当局者は、ウクライナ軍がザポリージャ・ドネツィク州境地域のウロジャイネ(ヴェリカ・ノヴォシルカ南方9km)を解放したことを報じ、ウクライナ軍第35海兵旅団は、兵員がウロジャイネ中心部で国旗を掲揚している動画を公開した。ウロジャイネ解放に関するウクライナ側の報告は、この地域にあるほかの集落の解放に関するウクライナ当局者の過去の発言とつながっており、また、この地域のロシア軍は撤退中であるという少し前のロシア軍報告とも一致している。ウロジャイネ郊外からさらに南方と東方にある場所でウクライナ軍の攻撃があることをロシア側は主張しており、この主張も、ウロジャイネの大部分をウクライナ軍が制圧下に置いている可能性が高いということを示している。
ロシア側情報筋は、ウクライナ軍がザポリージャ州西部の反攻作戦に「予備戦力の主力」を投入していると主張した。だが一方で、ロシア側はこの地域におけるウクライナの攻撃を小規模歩兵による攻撃だと繰り返し主張しており、これはウクライナ軍が機械化予備戦力の大部分を投入しているという主張と一致しない。ロシア側情報筋は、ウクライナ予備戦力が一つの大きくまとまった派遣部隊で、その全戦力が戦闘に投じられているものと誤って示しているようにみえる。ロシア側情報筋はまた、西側製装備のウクライナ軍部隊をあちらこちらでばらばらに目撃したことに基づいて、ウクライナがその全予備戦力を投入していると早合点しているようだ。