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【和訳】英国国防省 ウクライナ情勢 2024.11.13

UK DEFENCE INTELLIGENCE:
Latest Defence Intelligence update on the situation in Ukraine - 13 November 2024

日本語訳

  • 2024年10月25日にロシア連邦中央銀行(CBR)は、基準貸付利率を21%に引き上げた。この利率はウクライナにおける武力衝突が始まって以降、最も高いものであり、ロシア経済で増大するインフレ圧力に関するCBRの懸念を反映している。CBR総裁エリヴィラ・ナビウリナの発言によると、金融政策を「よりいっそうドラスティックに変えていくこと」が、インフレをコントロールするのに必要となるかもしれないとのことだ。一方で、ロシアの各種産業界の主たる経営者たちからの、高金利を維持するというCBRの決定に対する批判が増している。

  • ロシア経済における高金利状況が、企業の投資活動と企業の成長を抑え込む結果になっている可能性は極めて高い。企業への融資額と借入金が占める割合は、CBRの基準貸付利率に連動して、大きくなり続けている。そのため、金利のさらなる上昇が、借入の負担を増大させているという結果を招いている。このような負担が、企業活動にのしかかる財務面での圧力を、さらに大きくしている可能性は極めて高く、それに伴い、2024年のロシア国内の企業倒産件数は、2023年のそれと比較して、20%増になっていることが伝えられている。

  • 政府歳出は増大していく見込みで、労働力不足と経済制裁がもたらす負担も続いていくなか、2025年もインフレ圧力が高まり続けていく可能性は非常に大きい。この結果、インフレを抑え込む取り組みと、ロシア経済の成長を支える取り組みとの間で、折り合いつける場面が増えていくことになるだろう。

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