【和訳】戦争研究所「ロシアによる攻勢戦役評価」2025.01.05 - 要点(Key Takeaways)
Russian Offensive Campaign Assessment, January 5, 2025, ISW ⬇️
要点(Key Takeaways)
◆ 日本語訳
クルスク州のウクライナ側支配突出部状地域内の少なくとも3箇所で、1月5日にウクライナ軍は攻勢作戦を再度、開始し、戦術レベルでの前進に成功した。
1月5日にロシア軍もスジャ[Sudzha]から南東の方向で前進し、コレネヴォ[Korenevo]から南東方向の地点とスジャから北方向の地点において、激しさを増すウクライナ軍の攻撃に対する反撃を行った。
電子戦(EW)と長射程攻撃の能力を地上作戦に組み込むというウクライナが現在進めている諸兵科連合の取り組みに対して対応するロシア側の軍事的能力に関して、いくつかのロシア側情報筋が懸念を表明した。
ロシア軍はここ最近、ポクロウシク[Pokrovsk]から東の方向で前進し、この地区での攻勢作戦を再開した。その意図が、北東側からのポクロウシク包囲の支援にある可能性は高い。
ポクロウシクから東方向に位置するロシア軍第41CAA[諸兵科連合軍]の管轄地域において、最近になって動きが活発化していることが示しているのは、ロシア軍統帥部が依然としてポクロウシク包囲を、この地域において鍵となる作戦目標の一つとしてみなしているということだ。
ロシア軍が、ポクロウシクから東と南の方向のウクライナ軍防衛陣地群が比較的脆弱である点を、うまく利用している可能性もある。これは、奪取できる領土が戦術的な重要性が相対的にみて低いかどうかに関係なく、何でも占拠しようという現在進行中の取り組みの一環である。
伝えられた話によると、ロシア軍第5自動車化狙撃旅団(第51CAA隷下、以前は第1ドネツク人民共和国軍団の隷下部隊)の隷下部隊が、ポクロウシク方面とクラホヴェ[Kurakhove]方面の二つに分割して投入されているとのことだ。なお、この両方面は、ロシア軍にとって戦線上の最優先地区である。
ウクライナ軍は最近、クルスク州突出部で前進した。また、チャシウ・ヤル[Chasiv Yar]付近の以前失った陣地を取り戻した。