パンジーすみれ|3児のママ
アメリカ人夫をネタにした、クセのつよい日常をつづったエッセイです。
先日、東京に住む母が遊びに来てくれた。 数か月ぶりに会う「ばぁば」に娘たちは大喜び。一緒に公園へ行ったり、おやつを食べたり、お風呂に入ったり。ばぁばとの時間を満喫していた。 ばぁばも、ノンストップに動き続ける孫パワーに腰と膝をひぃひぃ言わせながらも、とても楽しそうだった。 ……子育て支援センターに行くまでは。 「子育て支援センター」。 それは、市町村が運営する「子育て中の親子の駆け込み寺」みたいな場所である。 無料で遊べるおもちゃや遊具があり、保育士や栄養士、助産
先日ツイッターのTLを見ていて、思わず「へ~ボタン」を脳内で押してしまった投稿がある。それがこちら。 欧米がそうそうと脱マスクした一方、日本はなかなかそれに続けないでいる。 私はその原因を、「マスクに信用を置いてるか否か」だと勝手に考えていた。 私含め日本人におけるマスク信用はあつい。 だが長年夫(アメリカ人)と暮らしていて、欧米人には「病気のときにマスクをする」という概念自体がそもそもない、ということを知った。 さすがに咳がひどいときは「しばらく寝室は別にしよう」
週3日でオフィスへ行く夫は、かならず手土産をもってかえってくる。 これだけ聞くと、なんてマメで優しい夫なんだ! と思う人もいるだろう。 だが真実はこうだ。 休憩室のテーブルに、「よかったら食べてください」と置いてあるお土産を、文字どおり遠慮なく「家族の分まで」持って帰ってきているだけなのである。 最初のころは「もらいすぎだよ!」とたしなめていたのだが、「誰も食べないから俺が持って行かないとずっとある」という夫の言い分を聞いてからは、じゃあいいか……とありがたく一家で頂
コーラのおいしい季節がきた。 ふだんは「砂糖の塊」と敵視しているコーラだが、夏だけは別である。 夫に影響され「おいしい!」と食べるようになったものはたくさんあるが、コーラもそのひとつ。 わがやがドミノる(今日、ドミノにする?の略)ときは、必ずペパロニとコーラが定番のコンビになっている。 夫と会う前は、めったに飲まなかったコーラ。 それが今ではすっかりピザのお供、夏の定番ドリンクになっているなんて。9年前の私が知ったらきっとびっくりするだろう。 ビックリといえば、た
「SHIT(くそっ)!」 「大丈夫?」 上裸でスクランブルエッグを作っていた夫がやけどをした。 危ないと止めたが「カリフォルニアスタイルなんだ」と言われ、じゃあいいかと許してしまった私がわるい。 夫はへそ毛をかきわけ、心配そうにまじまじとお腹をみている。 その姿を見ていると、ほんとうにこの人はイラク戦争にいった米兵なのか? と思ってしまう。 わかっている。疑うのは失礼だと。 だが、「爆弾がドッカンドッカンしているなかで寝ていた」という男が、ほんのり赤くなったレベ
アメリカ人の夫は、温泉や銭湯が大好きである。 夫いわく、「のびのびと足を広げられるし、ちんこも息が吸えるから」とのこと。 たしかに入浴中の夫をのぞき見したことがあるが、湯船につかっている、というよりは浴槽に詰まっているという感じだったので、文字通りそういうことなのだろう(元海兵隊の夫はデカい)。 思ったことをそのまま言葉にするのは夫の弱点でもあるが、言葉の裏を読み取る必要がないぶん、こうゆうときは助かる。 おかげで夫にとって「ちんこの自由度と幸福度は比例する」のだと、
先日、X(旧Twitter)で盛り上がっていたこちらの投稿。 リプ欄をみてみると「同意」する声が多数で、自国の「察する」文化に辟易している人は多いんだと知った。 わかる。察するってむずい。 私は、「空気は読むものではなく吸うものだ!」と学生時代に開き直って以来、細木数子になった人間である。 おかげで嫌われる人にはとことん嫌われるようにはなったが、生きづらさは減った。オーラ(察し察する)の使い手に「ズバリ言うわよ!」はカウンターパンチ並みの威力を発揮したからだ。 おも