それぞれの価値観
祖父は、奈良の御所市の農家の長男として生まれたのでした。曽祖父が、田畑を売って大阪で商売をした結果、一文無しになったために子供への教育ができずにいたが、祖父は満州にわたりお菓子作りの修行をしたそうです。
お菓子はキャラメルやクッキーなどの洋菓子作りだったようで岡山で軍に納品していたそうです。和菓子も作っていたのか、母は羊羹やぼた餅を作ってくれました。
軍に納品していた影響で砂糖が入って職人も数人いて裕福な生活をしていたようです。軍の施設も沢山あって岡山は賑やかでした。
岡山の大空襲の後、広島に原爆が落とされ、長崎と続くのですが、祖母の故郷は五島列島です。実の祖母は母親を産んですぐに死んでしまったのですが、祖母の妹を結婚式が決まっていたのに頼み込んで育ての親になってもらったそうです。そして、偉いお坊さんから「一人娘では長生きできないから、養子をもらいなさいと言われて叔母が幼女として家族の一員になったのです。
そして叔母夫婦に結婚式での仮の両親になってもらった話は後日のことです。
母には海軍の兵隊さんの許嫁がいたようです。馬に乗って、2階にいた母に挨拶したことを嬉しそうに話していたことを思い出しました。
つづく