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わたしとあなたは同じではない

同じ事柄でも、ある人は苦しいと感じ、ある人は楽しいと感じるのです。そして、楽しいと感じた人は苦しいと感じる人にその事柄を相手に確認せずに進めるのです。たとえ確認しても理解できないのはその事柄を苦しいと感じる人がいることを知らないからです。相手の立場に立つためには相手の話を否定せずに受け入れることです。それは難しいことですが、相手は自分と同じではないと知りましょう。

同じ事柄であっても、人によって感じ方は全く異なります。楽しいと感じる人もいれば、苦しいと感じる人もいる。これは、個人の性格、置かれている状況、過去の経験など、様々な要因が影響しているためです。

楽しいと感じている人は、つい自分の感情を基準に考えてしまい、相手が苦しんでいるかもしれないという視点が欠けてしまうことがあります。そして、確認したとしても、相手の苦しみを本当に理解することは難しいかもしれません。なぜなら、その苦しみを経験したことがないからです。

相手の立場に立つためには、まず相手の話を否定せずに受け入れることが大切です。頭ごなしに否定してしまうと、相手は心を閉ざし、コミュニケーションが成り立ちません。たとえ理解できなくても、まずは「そういう考え方もあるのか」と受け止めることから始めましょう。

相手は自分と同じではない、ということを常に意識することも重要です。人はそれぞれ異なる価値観や考え方を持っています。自分とは違う意見や感情を持つ人がいることを認め、尊重することで、より良い人間関係を築くことができるのではないでしょうか。

相手の立場に立つことは、決して簡単なことではありません。しかし、努力することで、より深く相手を理解し、良好なコミュニケーションを築くことができるはずです。

このことをドラマ風にしてみました。

「ねぇ、聞いてる?」
ソファで雑誌を読んでいたわたしが、家内の声に顔を上げた。
「どうしたんだい?」
「この間ね、友達と旅行の話をしてたの。そしたら、私が『温泉でのんびりしたい』って言ったら、『えー、つまんない。テーマパークとか行きたい』って言うのよ」
「ふーん」
「それでね、私が『温泉で癒されたい気分なんだ』って説明しても、『もったいない。せっかくの旅行なんだから、もっとアクティブに楽しもうよ』って全然理解してくれなくて」
家内は少し拗ねたように唇を尖らせた。わたしは雑誌を閉じ、家内の隣に座った。
「それはちょっと残念だったね」
「そうなのよ。でもね、よく考えたら、私も同じようなことしてるなって思ったの。あなたが『今日は家でゆっくりしたい』って言っても、『たまには外食に行こうよ』とか、『映画でも見に行こうよ』って誘っちゃうじゃない」
わたしは、少しバツが悪そうに目を伏せた。
「確かにそうだね。つい自分の楽しいと思うことを押し付けてしまっていたかもしれない」
「うん。でも、あなたも私の気持ち、分かってないわけじゃないでしょ?」
「もちろん。君が温泉で癒されたい気持ちも、家でゆっくりしたい気持ちも、ちゃんと分かってるつもりだよ」
「だったら、たまには私の意見も尊重してよ。私も、あなたの意見を尊重するから」
家内はわたしの手を握り、優しく微笑んだ。わたしも家内の手を握り返し、頷いた。
「そうだね。お互いの気持ちを尊重し合えるように、もっと努力しよう」
「うん。そうしようね」
二人は見つめ合い、温かい笑みを交わした。同じ出来事でも、人によって感じ方は違う。それを理解し、尊重し合うこと。それは、夫婦円満の秘訣なのかもしれない。

#名も無き小さな幸せに名を付ける #パンダ大好きポッさん