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茗荷を食べると物忘れをする話

今日の写真は、茗荷みょうがごはんと茄子のゆず味噌田楽、すまし汁と極高野豆腐の卵とじです。

茗荷を食べると物忘れをすると言う言い伝えがありますがそれは迷信です。

仏教話で自分の名前も覚えられない弟子にブッタ(お釈迦様)は簡単な教えを伝えます。

三業に悪を造らず 諸々の有情を傷めず
正念に空を観ずれば 無益の苦しみは免るべし
(身・口・意に悪いことをせず、生物を害さず、正しい思いに徹して執着せず過ごせば、苦しみから逃れられるというような意味なのですが覚えられません。

物覚えの悪いお釈迦様の弟子の名前は周利槃特(シュリ・ハンドク)さんです。シュリ・ハンドクさんはお釈迦様に「私は愚かなので弟子になれません」と言いました。そうするとお釈迦様は「自分で愚かだと気づいていない人が多い中で自分は愚かだと気づくことは凄いことです。シュリ・ハンドクよ、あなたは掃除が得意だったよなぁ、掃除をしながら、この言葉だけを念ずればよいのです。その言葉は『塵を払い、垢(あか)を除かん』」 (ちりを払い垢を取り除く)」シュリ・ハンドクさんはその後数十年もその言葉を口ずさんで掃除を続けました。名前が覚えられないので名前を札に書いて首からぶら下げていたので茗荷さんと呼ばれていました。

そして悟ったのです。

「そうだったのか。塵を払い、垢(あか)を除かんというのは、自分の心の中に存在する塵と垢・・・ つまり、頭が良くなることが救いではなく、物覚えの悪い事に対する執着心(塵・垢)を取り除く事こそが大切だったのか」

このように気がつくのです。

シュリ・ハンドクさんはお釈迦様の弟子の中で十六羅漢と呼ばれる大切なお弟子の一人です。死後お墓に生えてきた草に茗荷という名前がつきました。

自分の短所にこだわっていては長所が活かされないのです。

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