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秘密

秘密は誰かに伝えた時点で秘密では無くなります。秘密とは伝えてはいけない事柄を示すからです。自分が不利益になる情報は聞かないことが秘密を守ることになります。

秘密を打ち明けた相手は自分の秘密を打ち明けた代償にあなたの秘密を得ようとするからです。あなただけに、今だけ、今回限りも普段しない特別な事柄、わたしにとっては不利益なことを伝えますと言っているようなものです。

秘密を知る事はその代償を得ることになるのです。秘密を秘密にしたいのであれば伝えない事です。自分が忘れないために残すのであれば暗号化すべきです。そして忘れる事です。

暗号化は簡単です。自分にしかわからない連想単語で結びつけていき、心の奥底に沈めてしまうのです。そうすれば秘密はありません。

年寄りの言う事に秘密はありません。なぜなら自分の都合の悪い事は忘れているからです。罪を犯した年寄りは罪を認めようとしません。年齢に関係なく年寄りはいるのです。

秘密にしたい事は伝えない。秘密は聞かない。「あなただけに」はあなただけではありません。秘密の共有はありません。特別扱いもありません。

秘密は伝えられないから秘密なのです。誰にでも秘密はあります。

秘密を心の奥底に沈めているだけです。重しで沈めているのです。
秘密が秘密でなくなると重しは必要ありません。

密教はありません。秘密を教えるのですから教えた段階で秘密ではないのです。秘密とは伝えない事です。そして秘密は消え去る運命になるのです。

対話をしても秘密は秘密です。秘密にしたい事は秘密でいいのです。

人は秘密を守るために嘘をつくのです。屁理屈を考えるのです。
事実と反することだけが嘘ではなく秘密を守るための嘘もあるのです。

秘密にしなくてもいい事は秘密にしない。秘密にしなければいけない事はしない。秘密にしなくても盗まれない、悪用されない世の中になって欲しいと思う今日この頃です。