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赤い郵便ポストがある学校あったらいいな

郵便はがきを書きました。

遠くへ転校していったお友達に書きました。

そんなに仲良くは無かったけれど、この間その子が学校に遊びに来たときのこと。

「あーちゃんに会いに来たんだけれど、もう帰っちゃったんだね」
「あーちゃんはクラブも辞めちゃって遊ぶ友達もいなくて早く帰るようになったみたいだよ」
「会いに来たんだけれど家も知らないしスマホは、持っていなくて。連絡できないんだ」

唯一の友達。

その子は、あーちゃんとバトミントン倶楽部で知り会いました。そしてあーちゃんと話がしたくてやってきました。

「電話番号なら伝えてあげるよ」
「家電はなくてお母さんの携帯番号は人に教えちゃダメって言われてる」
「それじゃ連絡はできないね。住所ならどうだろう?」
「個人情報を教えたらダメって言われているからそれも言えない」

私は、その話を聞いていて

「友達なら教えても大丈夫でしょう?私が友達になってあげる。そしてあーちゃんとも友達になって伝えてあげる」
「難しい読み方なんで言っても覚えられないと思うわ」
「それなら紙に書いてちょうだい」
「紙も鉛筆もないの」
「この壁にそこの水で書いてくれたら消える前に覚えちゃうわよ」
「えー。本当に大丈夫?」
「大丈夫よ。だって友達でしょう!私もお手紙書くから」

転校して前の学校の友達とお話ししたい気持ちは良くわかるんです。
私も転校生。携帯もスマホも持っていません。学校の前にある赤いポストは友達との連絡係なのです。