自分でレーザー脱毛をして、目も当てられない恰好になった。
※追記:ずっとレーザー脱毛と言っていますが、正しくは「光脱毛」でした。
今日は私が家庭用レーザー脱毛器と真剣に向き合ってみた話をしたいと思う。
私ももう30代後半。そこまで露出した服も着ないし、見せる相手もいない。それでも、ふとした時に目に入るヤツら……。
お気に入りの下着を履いたところで、繊細なレースの隙間からはみ出て、すべてをぶち壊す物凄い存在感のあいつら…
背中に太ももに、昔からずっと変わらずビッシリと張り付いてるあいつら…
可愛く足の指にペディキュアしたって、その麓にひょろっと伸びる、やけに濃いあいつら…(骨の部分だからなの?あそこ、やけに濃い。数本のくせに)
ちょっと前に処理したばっかりなのに数日でまたすぐ生えてくるヒゲたち…
諸々、女をサボりすぎて毛根も性別を勘違いしてるんじゃないか?ってくらい生えている。
もう、目に入れたくない…。
私も小綺麗にしていた若い頃、一通りやった。
脇、V、I、Oライン、足、腕、ほぼ全身。200万くらいかけて。あの恐ろしい場所、エステサロンで。
コミュ障の私には地獄だった。
若くてプリプリした女性に「今日はお休みですかぁ〜ん? お仕事何されてるんですかぁ〜ん?」と営業トークを浴びせられるのをひたすらかわし続けなければいけないという地獄。
毎回違う人にあたるので、相当なMPを消費したはずの前回の世間話も問答無用でリセットされてまた最初からだったり。(カルテに書き込んでおいて世間話を引継ぎするシステムとかないのか)
あれに耐えてまで全身脱毛したのに。あの苦労と大金はどうなるんだ!
ムダ毛!子供を産んで育ててるうちに、また生えてきているではないか!
しかしもう今の私にはあんな地獄を耐える体力はない。絶対無理。
紙クズみたいなパンツを履かされて(めちゃくちゃに引っ張られまくってクッシャクシャに捲れるからまるで意味なし。だったら履かすな最初から)
あんなにえげつない部分を、ガバーッと開かれたり、グイーっと引っ張られたり。
しかもそれを綺麗な女の子にしてもらうというものすごい罪悪感。屈辱感。情けなさ。こちとら2人子供産んどんねんその穴から。
というわけで念願の家庭用レーザー脱毛器を買ってみた。少々お高いが、エステサロンであのような屈辱を味わわないで済むのなら、これくらい安いもんだ! 家で脱毛できるなんて、なんて素晴らしいの?
いざ、実践!
ツルツルになって、もうひと旗あげるぞ!
使い方はエステと同じ手順。あらかじめ脱毛したい部分を剃って、そこに保冷剤を当てて肌がキーンとなるまで冷やし、感覚が麻痺してるうちにパチっとレーザーを当てるだけ。
ちゃんと冷たいうちに当てられれば本当にまったく全然痛くない。
脇とか、腕とかなら洗面所で十分できそう。しかし、家庭用脱毛機を買った一番の目的は、恥ずかしいエリア、 V.I.Oラインの脱毛のため…!
夫も、子供達もいない平日の昼間に、さぁ、お風呂場で新しい挑戦だ!
V、Iライン行きます!!
レーザー照射で目を傷めないように付属されていた黒いサングラスを装着して、下半身まるだしの状態で挑む。
さすがにいきなりI.Oラインは怖いので、まずは慣らしでVラインから…。
保冷剤で しっかり冷やして パチッ パチッッ!!
あ……?イケる! 全然痛くない!!
時はきた!
満を持して、次はIラインに挑戦!
お風呂のへりに腰かけて、足をガバッと開けて
ゆけ!保冷剤!!
こんな格好、人生で初めてだ。
念には念を入れてキンキンに冷やす。
ドキドキ、ドキドキ!!
こんな柔そうで痛そうなところ、冷やすだけで怖い!
もう保冷剤が張り付くんじゃないかってくらい念入りに冷やし、確実に感覚がなくなったところでいよいよ…
いざ、照射!!
バチィィィッッッーーー!!
いたぁあああああああああーーーいっっっ!!
…
…く、
ない?
ん?いたくない!
いたくないっっ!! やったーー!!
しかし、鼓動が半端ない! 怖すぎる! Iライン!! 自分でやるってこんなに怖いのか!!
1発やるのにこんなに汗だく!!なにせ お風呂場だからバチィィィッッッが響く響く!!
反響によるバチィィ音の大きさと、痛いんじゃないかという恐怖心と、昼間っからそんな秘部をかっぴろげてる恥ずかしさと、いろんなものがごちゃ混ぜになって凄まじい疲労感。
しかし、1発当てたくらいでやめるわけにもいかず、その後も汗だくになりながら左足 右足とおっぴろげながら、左手 右手とあっちこっち抑えながら
バチィィィッッッ、バチィィィッッッ!っと 照射していく。
保冷剤もちょっとぬるくなると、こんなんじゃ痛いかもしれない!と、すぐ冷え冷えの新品に取り替えて(当然、下半身まるだしのまま冷蔵庫に取りにゆく)
あそこはキンキン、体は汗だく!
まてよ?
もし今、強盗が入ってきたらどうしよう。
こんな姿を見られるくらいなら舌を噛み切って死のうか…
いや、そうするとそのあと警察に遺体が運ばれていろいろ調べられて、鑑識にまわされて、石原さとみみたいな人に「Iラインがちょっと腫れてる…?…この人きっと平日の昼間にレーザー脱…」ってバレるんだ…。
いや、サングラスに下半身まるだしの時点で鑑識まわさんでも発見時に秒で分かる。
そんなことで死んだら親族も悲しむに悲しめない。
なんとか、早く終わらせなくては!
勢いそのままにOラインに突入だ。
皮膚の硬さで考えると、もうIラインほどの恐怖心はない。
しかし、誤算だった。
Oライン、自分じゃまったく見えない!
手探りで保冷剤を当てることはできる。
でもレーザー照射のヘッド部分が、いったい肛門のどこらへんに当たってるかまったく分からない。この恐怖といったらあなたIラインの比ではない。
こうなったらもう鏡で見るしかない。
幸い、ここはお風呂場。大きな鏡がある!
どうやったら施術部が一番見やすいか、いろんな体勢を探す。もう汗だくだし、なんか邪魔だし、とうとう上半身も脱ぐ。
正真正銘、変態だ。汗だくの素っ裸に黒いサングラス。
しかし、強盗がいつ来るかわからない。早く済ませなきゃいけないのでそんな事気にしていられない。
とうとう見つけたベストポジション。鏡へお尻を向けた、四つん這い状態がベストだ。
左手に保冷剤 右手にレーザーを股の下からくぐらせて、目指すは鏡に映る自分の肛門!
それいけー!いまだーっ!
バチィィィッッッーーっっ!!
風呂場に響きわたる バチィィィッッッーーっっ!!!
素っ裸にサングラス一丁で、四つん這いになって、汗だくになりながらヒイヒイ言いながら小一時間、自分の肛門に向き合った。
決して冷静になるまい。俯瞰で見るまい。この姿を決してあとから思い出すまい。
心を鬼にして 戦い切った。
私は燃え尽きた。
強盗も来ることなく施術を終え、無事服を着ることができた。
…30代後半。初夏の平日。
間違いなく人生で一番に妙な体勢をとったあの日の後、しばらく筋肉痛に悩まされた。
そして、剃りたての毛が生えてチクチクする嫌な時期を越えると、その先にはツルツルの素肌がちゃんと待っていた。はー、よかった。報われた。
男性の髭にも使えるみたいで、主人も「ヒゲ薄くなるならやろうかな〜」とか言っていた。(私があんなところに使ったとも知らずに )
VIOラインも、そろそろまたやろうかな…。
こうして羞恥心とともに、コツコツ全身のムダ毛をツルツルにしていく所存だ。
さあ、めざせ奇跡のツルツル美魔女!
バチバチがんばるぞー!
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