【詩】積み重ねた時間

過ぎた時間は戻らない。
けれど、消えてしまうわけでもない。

交わした言葉、触れた温度、
ふとした瞬間に蘇る面影。
どれも指の隙間からこぼれ落ちたようで、
実は心の奥に静かに積もっている。

あのとき笑った意味も、
立ち止まった理由も、
今はまだ分からないけれど、
きっと、どこかで繋がっている。

もし、あの時間がなければ、
今の自分も、今見る景色も、
きっと違っていたはずだから。

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