【詩】まじりけのない世界

いつからだろう
好きなものを好きと言えず
笑いたいときにスカしてばかり

透明だったはずの心に
少しずつ混ざる
遠慮、打算、誰かの期待

子どものころは
空は青くて、風は優しくて
それだけで涙が出るほど綺麗だったのに

大人になるほど
その青さに理由を求め
その風に意味をつける

まじりけのない世界は
どこにもないのだろうか

いいや
それはまだここにある

ただ
おまえが言い訳ばかりして
手を伸ばさないだけだ

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