物忌みの夜のモーアシビ《山原ユンタ》
たれぞこの やのとおそぶる にふなみに わがせをやりて いはふこのとを
万葉集のこの歌を思い出してしまいます。
忌籠もる日は、実は女性が神の訪れを待つ日だった。
この歌の続きのように、
物忌の満月の夜に、二人の男女は浜に降りて、歓喜の遊びを遊びます。
「歓(あま)える」という言葉は、現代日本語に訳することはむつかしい。
神が訪れた夜の歓びを表現する言葉で、神遊びとでも訳するほかはないのです。
出典のカタカナ表記をひらがな表記にし、ふりがなが振られている場合には漢字ではなくふ