#44 常識のない喫茶店|僕のマリ
どんなヤバ客、珍客が来るのだろう?とワクワクしながらページをめくった。
あだ名の付け方や形容詞が絶妙!声を出して笑った。
接客をする人にとっては、あるあるの話で笑えて、そうでない人たちにとっては、「自分はこうであってはいけない」と姿勢を正すような、教訓となるような、そんな一冊。
お金を払っている、というだけで偉そうに、いまだに「神様」のように接する客。
店側はそれなりの対価を与えているので対等なはず。
いまだにいるんだよな、、、私は接客の仕事ではないけど、たまーに店員さんにため口つかったり、乱暴な態度をしている人を見ると、一睨みきかせる(気が弱いのでこれが精一杯)
私は大学で職員として働いているが、職場の中でやっぱり「推し」の学生はいた。
そういう子たちが来ると、やけにじっくり丁寧に話を聞いてあげたり、あれこれやってあげたりする。お菓子もあげる。
一方、もうなるべく来ないでほしい、と思うような学生もいた。
(公務員的な立場としてあまり許されることではないかもしれないけど…ごめんなさい)
そういった学生にはやはり理由があって、カウンターで理不尽なことを要求したり、明らかに自身のせいなことも大学のせいだと言ってきたりするような。
さすがに冷たく接することはないけど、「推し」学生よりは少しサービスの質を気持ち下げる(あだ名もつけていた)
著者が喫茶店で働く前のエピソードが印象的。
我慢して、耐えに耐えて、少しずつ体と心が壊れてしまった。
私も、ほぼ同じような症状だったので、きゅっと心が痛んだ。
それでも自分自身と、働く仲間、場所を大切にするために、強さを身につけ、声をあげつづけた。
一度壊れてしまった自分を取り戻せて本当に良かったとおもった。
同時に、私もそうなりたい、そうなろう、と後押ししてもらった。