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西洋占星術(ホロスコープ)太陽について解説してみた。

第1章 太陽の原型アポロン

光明、芸術、予言の神アポロンには(音楽・数学・医学・予言)の才能があったと言われている。 
 
アポロンは私たちが今日デルフォイと呼んでいる場所で、デルフォイの地主(大蛇ピュトン)を殺害し、自身の神殿を建てた。 
 
デルフォイ神殿の門には二つのメッセージが刻まれている。 

アポロが建てたデルフォイ神殿の門(二つのメッセージ)から太陽の真の意味を読み解いていきましょう。
 
①「汝自身を知れ」 
…自分自身を理解することは結局のところ相手のことをも理解するということ。
 
この格言は太陽の概念(真の自己)を意味しています。
 
②「何事も過ぎることなかれ」 
…何事もやりすぎるのはやり足らないことと同じくらいによくない。 
 
アポロンは音楽家(いろいろな楽器や音階を整える力)と医者(あらゆるものの生命力を整える力)の才があり、彼の真の特性はいくつかの物事の間で、つりあいやバランスがとれるようにする(均衡)能力があることを表しています。
彼の均衡能力は「何事も過ぎることなかれ」を意味しているのかもしれません。

第二章 太陽の悪い側面 

太陽は人間の意志や目的の象徴です。しかし、
あまりにも過剰な意思や決意は、人を傲慢にさせ、それが破壊的結末を迎えてしまうことがあります。

(例)ファエトン  
婚姻関係ではない男女の間で生まれたファエトンは、父である太陽神ヘリオスと対面するために、はるか世界の果てを目指して旅に出る。彼の望みはただ一つ「太陽の二輪車を走らせること」。彼の父(太陽神ヘリオス)は思いとどまるように説得を試みたが、ファエトンは聞く耳を持たず、ヘリオスは自分の息子が太陽の二輪車に乗ることをしぶしぶ許すことにした。しかし、太陽の馬を操ることは若いファエトンの技術では不可能だった。戦車は天空や地表の至る所を疾走し、しまいには大地を焼き尽くしてしまう。ユピルは怒り、ファエトンは雷に撃ち殺されてしまったそうだ。
追記 ヘリオス=アポロン ユピル=ゼウス 説あり

強すぎる目的意識(頑固さ)が自滅を招いてしまったファエトン。
喧嘩、怒り、暴れるという行為は火星に対するワードですが、これらは太陽にも言えることです。
では、太陽と火星の違いは何なのでしょうか。
それは、明確な目的や目標があるかどうかに尽きるでしょう。
太陽の悪い面が出た場合は、自分の思い通りにいかないから、怒りや暴力といった形(暴君)で表れますが、
火星の場合は、戦闘や攻撃性を表し、戦場で暴れ回る(騎士)のような形で表れます。そこには世界征服してやる、天下をとってやるなどの目的や意志は無く、戦いや暴力そのものを好み、楽しんでいるようなイメージです。

〔まとめ〕 

・デルフォイ神殿の門に刻まれているメッセージは、真の太陽の意味(在り方)について述べられている。 
・太陽の意識が強い人は自分の目的や目標が重要なので忙しい人が多い。また、我が強いので人との関係性において失敗することがある。 

[次回]火星について神話で分析してみた。

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神話と天体(惑星)の不思議な関連性について述べている興味深い文献をシェア☆彡。 

神話で語る星の内容こそ本質
古い時代に、さまざまな民族が星を見て星の神話を作りました。現代からすると、それは科学が発達していない時代の夢見がちな、子供っぽい行為に見えるかもしれません。しかし、古い時代の人々は、今日の人々よりも、この交感・副交感神経系と血液の接続による情報取得という視点が発達していたのです。私達現代人はこの能力をかなり失っています。古代人は現代的な知性が探求できないような高度な次元の領域を見て、そこから神話を作ったのです。星の神話で語られた星の内容は、その星の持つ本質とかけ離れているわけではないのです。これは驚くべき能力です。 科学的な見解は、知覚の制限をすることで得られるで、今日的な天文学の知識は、この中身を削ぎ落とした、外面的な知識といえます。どうせ無知な昔の人が想像しただけの幼稚な話、というふうに神話をとらえる人いましたが、 観測装置としては、現代の私達の方が、考えが浅いのす。
「ボディ アストロジー」 松村潔 説話社

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参考文献

一冊でまるごとわかるギリシア神話 (だいわ文庫) https://amzn.asia/d/6vDjPah

占星術と神々の物語 ーホロスコープの中の元型 https://amzn.asia/d/bzsYTiN

世界一よくわかる! ギリシャ神話キャラクター事典 https://amzn.asia/d/1AtVpuH

Wikipedia

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