西洋占星術(ホロスコープ)水星について解説してみた。
第1章 水星の原型ヘルメス
水星を神話で推測すると、
「アポロン(太陽神)の牛を盗んだ。」は、泥棒の神としての様子が伺われますが、彼は知性の神でもあります。これは人間の知性そのものと道徳が無関係であることを表しています。
「早朝に生まれたヘルメスは、昼になるとゆりかごを抜け出し、~」とありますが、これは彼の若さと俊敏さを表しています。彼は周りを驚かせるほどの賢さと発明力(楽器のリラ)がありましたが、「大人らしさ」はありません。どちらかというと「少年らしさ」のほうがしっくりくるでしょう。またヘルメスは旅人の守護神でもありますが、それは彼のフットワークの軽さと「~魂の案内人に任命した。」からきているのでしょう。彼はゼウスの使いであり、神々の伝令使でもありました。
第2章 永遠の少年少女
少年少女というのは7歳から15歳の年齢域のことを示しています。この少年少女たちの要素が強い人は、いろんな人がいる場所を転々とし、いろんな人と関わることができますが、深く物事に関わることは、まだ少年少女たちにはできないので、常に何かが欠けています。しかしながら、彼ら彼女たちが実際に好奇心を持って何か事を起こしたとき、それは、すばらしいエンターテイナーの誕生であり、作家、芸術家、配信などの分野で大きく活躍することができるでしょう。
少年のヘルメスも人当たりもが良く華やかで、あらゆる子供の魅力を兼ねそろえていました。そのため、嫉妬深いで有名なヘラ(ゼウスの正妻)からも我が子のようにかわいがられていましたし、ゼウスからは気に入られ、多くの密命を果たし、アポロンからは魂の案内人として起用されました。
(おまけ)
ヘルメスは早熟で、金星を象徴するアフロディテに惚れて口説こうとしましたが、相手にされませんでした。彼は彼女の黄金のサンダルを盗み、返すことを条件に彼女との関係を迫ったそうです。2人の間にはヘルマブロディトスが生まれています。