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ディーン・リーガル 本当にバイセクシャルなのか?問題~ツーリングエクスプレス~

目次



読むきっかけととある問題について

いきなりだが
漫画 ツーリング・エクスプレスの第2主人公ディーン・リーガルの
バイセクシャル問題を。
ただの記録文だし身勝手な考察文だ。

この漫画を読むきっかけだが神話絡ませて性の話もある漫画知らない?と友人に聞いたところ
ツーリング・エクスプレスと火輪、2つの作品をすすめられ。
ツーリング・エクスプレスは1982年3月から白泉社の雑誌花とゆめにて連載開始の少女漫画。漫画家は河惣益巳氏。
火輪よりも古い作品がツーリングエクスプレスだったのでそちらを先に読むことにした。
途中で知ったが現在もまだ連載されていた。42年以上描く、これは大変なお仕事だ。
言葉が多く目が疲れてくる。借りていた本よりも電子書籍が良いと気づき、電子書籍を購入して良かった。

友人は神話系の話も時々あるBL恋愛漫画と言っていた。
確かに神話系話もあった。
だからこそだが少女漫画でここまでやるの?とこちらが戸惑うお話も。
ただそれよりも先に気になったのが、
主要キャラクター、ディーン・リーガル(ディーン)の性的感情と恋愛感情の問題だ。
本当にディーンはバイセクシャルと言えるのか疑問に思った。


ディーンのキャラクター


ディーンのキャラクターについてざっくばらんに。
★ネタばれ注意★
スナイパー&殺し屋の英国人貴族Sirランバート・カーディフ(ランディ)に幼少期にディーンは攫われ(文庫11巻、実はディーン同じ一族と判明)、それからは一流の殺し屋の教育を受けている。
その際、ランディの性的愛人超美女のアイファンからディーンは女性との性交為教育を受けている。
リー・アイファン(アイファン)はディーン・リーガルが初めて愛し初めての女とも語られる。
(ディーンは幼少期にランディに攫われている為、私には母への愛と初恋が混在している状況だったのかなと勝手に推測してんだけど、なんか変だもの)
本人はアイファンからの性交為教育は彼女を近くに感じられ嬉しかったと発言(文庫本2巻)
しかしなんとディーンはランディ、育ての親男性から同性間の性交為を受けている。
おそらくネコ(BL漫画ではウケと言う)として。
男性ランディとの性交為は嫌がってた様子が(文庫本10巻)
驚いた。
これは性的虐待なのか?
殺し屋教育の為か?
男を性的に誘いとり込む為に、仕事を円滑にすすめる術の為に、同性との性交為を学ぶ必要があるとランディは考えていたのか?
というのも以前イギリスの諜報機関MI5はゲイのスパイ職員募集していた話を聞いた事があった。
検索したら事実で本当に過去募集していた。


ゲイ設定からバイセクシャル設定へ


攫って育ての親ともなったランディにディーンは憎しみを持ち。
彼を殺した後、フリーランスのスナイパー殺し屋業へなるのだが。
10代の頃はアイファンに首ったけ、ならば性的思考、性的感情も恋愛感情も異性、女性が対象だったとしか考えられない。
しかしディーンは憎っきランディを殺してからは独り立ちした後、
なんと男性も抱いているのだ。
ランディとの同性間の性行為を嫌がってランディを殺したくらいに憎んでいたのに。
どういうことだ?
ディーンはインターポールの情報では当初ゲイ、同性愛者という情報が登録されている。
2話(文庫本1巻)にてディーン本人から女も抱けるとの発言でバイセクシャルという設定へ。
アイファンとの性交為は嬉しかったのなら性的感情も恋愛感情も女性限定にならないか?
しかもシャルルに出会うまで、男性に恋愛感情を抱いたことがないのだ。
それでバイセクシャル設定になるのか?
えっっ?
文庫本10巻のランディからの性的行為を嫌々受けている描写で私の中で大混乱が始まる。
しかも情人は世界中に星の数ほどいるというディーン。
ギリシャ神話のゼウスですか?
北欧神話のオーディンですか?


ディーンの情事と恋愛について

ここでちょっと作品に登場するディーンの肉体関係と恋愛事情をまとめる(人間のみ)

●肉体関係を持った女の特徴と数
やたら美女が多い→超美女のアイファンの影響でか?
少女漫画専門作者都合か?
6人(アイファン・イザベラ・アリアズナ・マリア・ファラ・セルマ)

●肉体関係を持った男の特徴
ほとんど年下のよう。女っぽい中性的なロングヘアの美形男性が多い→なぜそうなのか不明、これは果たしてディーンの好みなのか、アイファンの影響か? 
当時の少女漫画や当時のBL漫画の影響、作者都合か?
10人(ランディ・モンマルトルの金髪男婦・ユーリの愛人の青年・センシュウ・ジュリオ・ナディル・ハミト・※ハンス・リュシオン・シャルル)※強制的な仕事のようですが一応カウント
ランディ以外すべてタチの立場(BL漫画では攻めという)

●恋愛対象者
女性:アイファン1人
男性:シャルル1人


なぜ男性も抱くのか推測してみた

私はなぜ独り立ちしてからも男性も抱くのか納得がいかず
その理由をいくつか推測した。

①ランディとの同性間性行為で同性間での性的快楽を見出した可能性
→ランディからは首しめっぽい性交為を受けている描写にて(軽度な窒息プレイですか?)嫌がってた。
ランディ殺すくらいに憎んでたのに性的快楽は得ていたのか?
そんなばかな事ないよね。この方プライド高そうだし。

②アイファンがディーンを置いて黙って去ったせいでどこかしらに女性不信があり、極力女性を避けて性的な欲求を男性に向けている。しかし男性は中性的な美形がタイプの模様。
→と言っても女も普通に抱いているのだが。
(女性で2回以上関係持った人数4人 アリアズナ、マリア、ファラ、セルマ アリアズナとセルマとか道中毎日??アリアズナとファラとセルマのせいで私の中ではこの漫画がエロが強い漫画になってしまった。シベリア鉄道、カイロ、ルストラフィヨルドがっ笑)

③過去ランディとの行為で失われた傷ついた男性性を取り戻そうと同性との性行為を無意識に行っている可能性。だから絶対的にタチの立場(BL漫画では攻めという)→私の大きな大きな妄想。

④寂しいから男女とも関係なく抱く(文庫本11巻 シャルル発言)
→ならばなぜポーランドスパイの女とは情事に至らず、モンマルトルの男婦の家にわざわざ行ったのかディーンは。男婦なんてお金お支払いされてるのよきっと。
シシリアンエクスプレスの話でも美女を拒否して、男性を抱いている。
女性が好みではなかった問題?

⑤独り立ち後、男でも容姿性格が好みであれば性的感情を持つようになっていた。(男性で2回以上関係持った人数 6人 モンマルトルの長髪金髪・センシュウ・ジュリオ・ハミト・リュシオン・シャルル)
→説得力がある材料があれば納得するが、全くない。

⑥幼少期からの特殊な環境のためバイセクシャルになった。→よくこの説が同性愛者やバイセクシャルになった原因の一つとして語られたりするが、同性愛関係の論文でこの説に反論する論文がある。私もただ環境設定だけでそうはならないだろうと思っている一人である。

推測①から⑥まで上げてみたが、なんだかやはりよくわからない。
不可解だ、ディーン・リーガルの性的感情問題は。


ディーンの恋愛感情


その反面、ディーンの恋愛感情は明確だ。
10巻まで知らなかったが、ディーンはシャルル以外の同性男性に恋愛感情を一切抱いたことがない。ディーンの恋愛感情実績はシャルルに出会う前までは女性のみ、異性でたった1人だけだ。どう考えてもおじさんに差しかかかってる30代のお兄様だよね。それでたった1人なのか。
主人公のシャルルはツーリングエクスプレスでは1番女に見える珍しい金髪金瞳の美青年で学歴は名門校出身飛び級だらけ語学の天才青年。しかも弁護士資格あり。いやこれは希少価値高すぎるだろ設定。
ディーンはシャルルと出会い、後々?本気で惚れてしまう。
ようやくディーンは男性に恋愛感情を持つ。
ディーンはシャルルと出会う前までは、恋愛感情を簡単には抱かなかったこことから、今でいうデミアロマンティックだったのではなかろうか。
バイセクシャルって広義の意味のバイセクシャルなのかな。
まあ、デミアロマンティックなんて2000年代に入って考案された言葉だし。
ちなみ私の中ではバイセクシャルとは恋愛感情と性的感情両方セットで
両性に抱く事とバイセクシャルと定義している。


ただよ!!!!!
シャルルは作品の中でも1番女に見えてしまう美青年。
身体は細く、性格は穏やか、言葉使いも非常に丁寧上品で男性特有の荒々しさが全くない。シャルルと情人関係となる前から、シャルルを
やたらめったら女性のように丁重に扱うディーン。
シャルルを女としてみていませんか?と問いただしたくなるんだよ。
歪な愛を感じてしまう。
頑張って最新話まで読んでもいまだに続く妙な違和感。


ディーンとリュシオンとの関係

ディーンは男性からモテまくるシャルルの叔父美形男性リュシオンに何回も性的に迫られても当初は拒否していた。
実はなぜ拒否するのか最後までわからなかった。
推測はしてみたけど。

①自分を探ろうとしている記者魂が見え隠れで嫌悪感?

②リュシオンは攻めもやるゲイだと感じたのか?そういったゲイはタイプではなかった?(リュシオンは攻めも受けもOK。実はこれが1番驚いた。声を上げたくらい。 文庫本特別編4 )

③シャルルの叔父だから→人前で平気でやる方がその理由で拒否は考えられない。

④誰かの代わりで抱くのは嫌だった

最終的にはディーンはシャルルに似たリュシオン(そこまで似てるとは思えないが)をシャルルの身代わりとしても複数回抱いてしまう。
ややこしいキャラクター、全くもう!
ほんとゼウス、オーディンっぽい。
でもって純愛ではフレイっぽかったり、エロスぽかったり。


アリョーシャの気になる言葉

実は、アリョーシャはディーンにある言葉を言っている。

めずらしいな、その気になりゃ男も女もたいして変わらんおまえが
こんな……

その気になりゃって。
この言葉どういうことなんだ。
無意識化で性的感情も恋愛感情的も男女関係なく惹かれれてしまうのが
バイセクシャルではないのか?

答えがでない、まとめ

ディーン・リーガルは単純なように見えて単純じゃない。
実はこれシャルル・オージェにも同様な事を感じているのだ。
バイセクシャルってこんなに複雑なの?
性的感情問題でこんなに混乱させられるは思ってもいなかった。
BL漫画は色々なケースがある、細かく考える必要なんてない
とにかくディーンはバイセクシャル設定なんだから黙って読んでおけ!と言われればはいそうですかと言うしかない。
複雑なセクシュアリティを自由自在な創作物に組み込まれているわけだし、
妙に考えこんでしまう事が愚かな事なのかもしれない。
エンターテイメントとして軽く捉え一旦考えるのをやめた。

という事で、
ディーン・リーガルは
本当にバイセクシャルなのか?問題を
身勝手な考察と記録文を一番最初に記載。

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