大谷翔平ホームラン全記録 2023年夏(1) Shohei Ohtani's complete home runs: the first 167
大リーグ・エンゼルス大谷翔平選手が今シーズン40号目のホームランを打ち(2023年8月3日)、大リーグでの通算ホームランは167本に。これを機に、2018年の大リーグ・デビュー以来の全ホームランを分析してみたいと思いました。データは大リーグの公式サイトおよび、Baseball Almanacのものを使用させていただきました。
時系列トレンド
こちらは、よくライバル視され、比べられるニューヨーク・ヤンキースの右翼手アーロン・ジャッジ(2016年デビュー)と大谷選手のホームラン数を時系列でプロットしたものです。2020年にはコロナ禍の影響でレギュラー・シーズンが60試合だけに短縮された影響がはっきりと出ているのも含め、2人のホームラン数がシンクロしているのが面白いですね。ジャッジ選手は2022年にはホームラン王と打点王を獲得して大谷選手を大きく引き離しましたが、今年は2人の運命が逆転か・・?2023年の数字は8月3日現在のもので、レギュラー・シーズンはまだ2か月近くあるので、目が離せません。
ホームランが多い月は?
ほぼ4月から9月まで(3月または10月に試合があることも)6カ月以上にわたる大リーグのシーズン。過酷ですね。これまでのデータでは、ホームランの数だけを見ると大谷選手のベスト月は6月なのがはっきりとわかります。2023年と2021年のパターンはとても似ていますね。
ホームランが出やすいイニングは?
これまでのホームランをすべて合計すると、多いイニングは1回(30本)、3回(31本)、5回(22本、いずれも2023年8月8日現在)です。2021年には一回一番打者(最初のバッター)としてホームランを打ったことが4度、2022年には1度ありました。しかし、9回の中には打席がない(打つ機会そのものがない)回もあるので、本来は打席数も考慮しないといけないですね。
ソロ本塁打とそれ以外
大谷選手のホームラン(2018-2023年8月上旬)、これまでの167本を全部合わせると、ソロが90本(約54%)、2ランが55本(約33%)、3ランは21本(約13%)。満塁本塁打はこれまでに1本だけです(2022年5月9日)。打順が1番とか2番だと、1回の最初の打席でランナーがいることがあり得ない(または可能性が低い)こととも関係あるかも?
ちなみに、アーロン・ジャッジ選手の通算ホームラン241本のうち、ソロは148本(61%)、2ラン65本(27%)、3ラン24本(10%)。満塁本塁打は4本となっています。
ホームとアウェイの違い 好きな球場
日米を問わず、プロ野球が過酷なのは試合数が多いことに加え、半数は敵地で試合をする(=移動が多い)ことにあります。自分たちのスタジアムで敵チームを迎えるホーム試合と、敵地で戦うアウェイ試合では、大谷選手のホームラン数に影響があるのでしょうか?
年ごとのホームランをホームとアウェイに分けてその割合の推移を示すのが下のグラフです。メジャー・デビューした2018年には、ホームとアウェイのホームラン数の比率がほぼ2対1でした。その後も昨年までは若干、ホーム試合でのホームランが多い傾向がありますが、2023年はこれまで(8月上旬)、ホームとアウェイでのホームラン数は全く同じでした。
エンジェルスのスタジアム以外に、大谷選手がホームランを多く打っている球場はあるのでしょうか?単純に、大谷選手がビジターとしての試合で打ったホームラン数を数えると多いのはテキサス・レンジャーズ、シアトル・マリナーズ、オークランド・アスレティックス、ヒューストン・アストロズとなりますが、これら4チームはいずれもアメリカン・リーグ西部地区。エンジェルスとの対戦回数が多いので、ホームラン数も多いことになります。このほかでは、シカゴ・ホワイトソックス(アメリカン・リーグ中部地区)もこれまでに通算で6本、ホーム・スタジアムで大谷選手にホームランを打たれています。対戦相手ごとに、ホーム(エンジェルス本拠地)かアウェイかを考慮すると、テキサス・レンジャーズ球場が大谷選手にとって良い球場と言えそうです。レンジャーズに対してこれまでに打ったホームラン通算18本のうち、11本がビジターとして、レンジャーズ球場で打ったものでした。
ホームランを打たせてくれる相手チーム・投手は?
続いて気になるのが、ホームランを打たせてくれるチームはどこか?大谷選手からホームランを2本以上打たれている投手はいるのか?などなどですが、長くなるので、パート1はここで終わります。
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