見出し画像

腫瘍マーカー下がる。:乳がんと診断されて【59】

転院して初診の日、長い診察の帰りに血液検査と胸部レントゲン、心電図の検査を受けてから帰宅した。
転院したからといって即次の治療が始まる訳ではなく、ひと通りの検査をして治療方法を腫瘍内科の先生方と話し合い、他の診療科の先生にも診てもらってから治療が始まるということだった。

この和泉(仮名)先生の独断で進む訳ではないことに、安心感を覚えた。

今までの主治医は自分の想定だけで進めていたような気がするから、また同じような感じだったら「他の先生とも共有しているんですか?」と聞くつもりだった。もう同じ間違いは許されない。。。

この日から、次の治療が始まるまで2週間強、乳がん治療停止という期間となった。「飲み薬を飲まない」なんて2年4ヶ月ぶり。それだけで心が楽になって健康になった気さえした。もちろん心臓の薬は引き続き飲んでるけど、コレは何かを治すためのモノではないから、私にとっては何の負担にもならなかった。

約1週間後、CT検査を受けるついでに検査結果を聞きに通院。
私の仕事の都合で和泉先生の担当曜日ではない日だったけど、わざわざ別の診察室を用意してくれ、そこに降りて来てくれた。
先生は「外来には出ていないですけど院内には居るので大丈夫ですよ」と当たり前のように言ってるくれる。私からしたら神対応だ。本当にありがたい。

そして血液検査の結果。
「今回は細かいところまで検査させてもらいましたが特に異常はないので、想定している治療はできそうですね。腫瘍マーカーも正常値です。」

「腫瘍マーカーが正常値」

え!?

と声が漏れてしまう。

前回、腫瘍マーカーを調べてから2ヶ月経っていたので、内心どれだけ上がっているかドキドキだった。

なのに

8ヶ月前に正常値を超えてから微増し続けていた腫瘍マーカーが、正常値にまで下がっていた。

もちろん腫瘍マーカーが下がっても転移している事に変わりはないのだけど、やっぱり「正常値」というのは嬉しいものだ。

この後も循環器内科、口腔外科の診察が続き、毎週病院へ通い詰めだったけど、幸先の良いスタートのような気がした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?