治療方針を受け止めきれない:乳がんと診断されて【56】
針生検をした1週間後、結果を聞きに行った。予想はしていたけれど、やはり結果は「悪性」だった。
やっぱりね😩と思う。
先生は画像を出してなにやら説明してるけど、そんなの見ても分からない。(いつも思うのだけど、あの画像とか見ながらココに○○があって〜という説明、患者さんたちは理解して聞いているのだろうか?)
結果として、胸骨の上の皮膚に悪性腫瘍があり、元々の乳がんの組織と同じ顔つきだったことから「転移」とのことだった。
ここから次の治療について怒涛の説明が始まる。
・再発転移なので局所的な治療はできない
・つまり全身治療に移行します
・今までのホルモン療法に加えて薬物療法を始めます
・つまり抗がん剤です
・筋肉注射を2本、+飲み薬です
・効き目がある間は続けますが効かなくなったら次の薬に変えていきます
・副作用としては免疫低下、食欲不振、脱毛…があります
「はぁ、、。」
としか言わない私に先生は
「大丈夫ですか?(=理解できてますか?)👩⚕️」と尋ねる。
「大丈夫です。この治療で免疫が下がるんですよね?前にも話したと思いますけど、私は治療しながらも自分の免疫を上げたい!って思ってます。コレは真逆ですよね?」
「そうですね、pandaさんのやりたい事とは正反対です。でも今提示できる治療はこの治療のみです。どうしますか?👩⚕️」
・・・
正直、この治療をしたくない。
でも、ここでもしそう言ったら
「ではここで出来ることはありません」で終わってしまうのだろう。
それで良いのだろうか?
治療を受け入れたとして…
この薬が効かなくなって、次の薬、次の薬…その先には何がある?薬も無限にある訳ではないのだから、いずれやって来る
「ここで出来ることはありません」
どちらにしてもゴールは同じ?
なんだけど…やっぱり即答できない。
「「この治療をします」と言った場合、今日から開始ですか?」
「はい👩⚕️」
「ここで決められません。」
「そうですよね。pandaさんの意に沿ってないでしょうしね。では考える時間を設けましょう。次の診察まで待ちますが次はいつにしますか?👩⚕️」
「えっと…」
治療を進めるなら早い方が良いんだろうけど、1日2日で今後の事を決める自信もない。。
・・・
どれくらい待ってもらったのか。たぶん1分も経っていないのだろうけど、この委ねられた空気に耐えられず
「じゃあ1週間で」
と答えた。
「はい、じゃあ1週間後に予約入れておきますね👩⚕️」と画面に向かう先生。
〝では外でお待ちください〟の雰囲気が流れる中、私は最後に口を開いた。
「先生すみません。最後に3つ質問があります。良いですか?」
「質問??👩⚕️」
Q.1先生の家族に癌患者さんは居ますか?
A.昔は居たけど今は居ません
Q.2私の今の状況(1年以上前から痛みを訴えてたのに今になって転移の診断)をどう思いますか?
A.1年前の痛みは手術後の痛みで、あの時点での転移は考えにくく、今現在転移が分かったという診断です。
Q.3私の癌が消えることはありますか?
A.ありません。
全て想定内の回答で、医者として当然の反応(感情を含め)だった。
この3つの質問で私は「転院」を決める事となる。
この日を最後に、この主治医には会っていない。