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NFTを動的な発行できるスキームVRGDAsとは?
今回Crypto領域のトップTierのベンチャーキャピタルParadigmのペーパを参考にいままでのNFTとまったく異なる発行スキームを解説します。Paradigmは、Variable Rate GDA (VRGDA) というスキームをArt Gobblers 向け特別に設計および導入しました。0xMonaco でも使用されています。
(参考:Art Gobblersと0xMonaco)
概要
Variable Rate GDA (VRGDA) 主なな利用シーンは、プロトコルに販売曲線のカスタム NFT タイムラインを提供することです。売りが進んでいるときは価格を上げ、売りが遅れているときは価格を下げるというものです。
開発背景
Art Gobblers は、Justin Roiland と Paradigm によるデジタルアートの実験です。このプロジェクトの重要な目標は、今後何年にもわたって人間の介入なしに自力で成長できる自給自足のエコシステムを作成することです。
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このシステムでは 2つのコア NFT が設計されています。
今後数年間で手動介入のないシステムの特性と自給自足を満たすためには、NFT の発行は、リリースを制御するための固定スケジュールと固定リリースカーブがあります。
その過程で、誰でもいつでも購入でき、ユーザーは発行予定スケジュール上の各日にちの販売量の制限により購入できないことがなくなります。
そこで、これら 2 つの NFT のリリース曲線を設計しました。
1 つは時間の経過とともに一定の供給量でピークに達し、もう 1 つは遅い一定のレートで永遠に発行されました。
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スキームの内容
1 日あたり 10 個の NFT を販売する単純なスケジュールを例として見てみましょう。
NFT の開始価格を 1 に設定します。 5日目だと仮定すると、50個のNFTを販売する必要があります。
しかし、需要は高く、70個を販売しました。 7 日目までに 70 個の NFT を販売する予定だったので、2 日前に移動しました。
このギャップを減らすために、将来的にはより高い価格を請求したいと考えています。
下記の図のように最も単純なパラメーターで価格を調整するとします。セールが 2 日先になると、価格は 2^2=4 増加します。つまり、最初の価格が 1 であるため、新しい価格は 4 になり、より多くの NFT を購入すること困難になります。
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10 日後の 15 日目には 150 個の NFT を販売する必要がありましたが、ユーザーは 120 個しか購入していませんでした。
これは 12 日目に購入する必要があった金額であり、3 日遅れていることを意味します。ユーザーがより多くの NFT を購入しやすくするために、価格を 2^-3=0.125 に調整します。
利用シーン
VRGDA は、ユーザーがいつでもシームレスに NFT を購入できるようにしながら、ほぼすべてのスケジュールを使用して NFT を発行する方法を提供します。
このタイプのスキームは、NFT アートには適していない可能性がありますが、大規模なメタバースに適していると考えられます。特にゲームの分野では、通常、比較的独立した仮想社会経済を構築するための持続可能な運用モデルが必要です。
持続可能な運用モデル
持続可能な生産 ー 仮想社会のためのアイテムを継続的に生産
分布曲線のカスタマイズ ー 仮想社会のニーズに応じて合理的な出力率を策定
需要と供給が購買力を調整 ー ユーザーが流通曲線を壊すことなく、いつでもどこでも欲しいものをシームレスに購入できるように、需要と供給によって価格のバランスをとります
最後に
VRGDA は、NFT、GameFi、DeFi などの分野向けに新しい製品構築のアイデアを提供します。さらに、NFTの新たな流通モデルと価値設定のメカニズムを創出します。適用するプロジェクトを期待します。
(※投資見解発信や勧誘を目的としておりません。 最終的な投資意思決定は、ご自身の判断でされるようご理解ください。DYOR!)
参考ソース: