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「鏡に映る自分」が理解できる動物たち

11月に入り、寒くなってきました。
心地よい秋晴れが続く中、つつがなくお過ごしのことと存じます。
今日は雨ですが・・・
ちなみに明日は、大雨です・・・
挨拶文をそのまま読み上げるとこうなりますので、お気を付けください。

気を取り直して、今日は「鏡」に関係するお話をします。

みなさんは、「鏡」を知っていますか?(質問間違ってる)
鏡を覗き込んだ時写る像を、人は「自分」だと認識できます。
そのことを「鏡像認知」と言いますが、実はそれができる動物は人以外ではごくわずかなのです。

大半の種類の動物は、鏡を見せられるとそこに写っているのが別の個体だと認識します。
僕も一度、コゲラ(キツツキの仲間)が外壁が鏡になっている建物に映る像に「人(鳥?)の縄張りに何勝手に入ってきてるんだ!」とばかりに体当たりしているのを見たことがあります。

「出ていけ!出ていけ!出ていけぇ!!!」

しかしそこに写っているのは自分なので相手も同じように体当たりしてきて、ますますヒートアップしてしまうようです。

しかし数は少ないですが、鏡に写っているのが自分だと認識できる動物もいます。

鳥と鏡

そのことは、ミラーテストという手法で確かめられます。鏡なしでは見えない場所(喉など)にマークをつけ、鏡を見せてそれを取ろうとすれば、鏡の中にいるのが自分だと認識できているということになるそうです。

それができる動物は、哺乳類ではチンパンジーやボノボ、ゾウやシャチ、イルカなどがいます。また鳥類では、カラスに近縁なカササギが唯一成功しています(訓練を受ければ、ハトもできるそうです)。
また魚類でも、ホンソメワケベラという魚が成功しています。

ちなみに、ゾウは当初ミラーテストに失敗していました。
しかしそれは鏡が小さかったからであって、巨大鏡でやりなおすとうまくいったそうです。

ゾウ(写真ACより引用)←写真間違ってる

しかし、ミラーテストには欠点があります。
それは、実験した動物がつけられたマークを全く気にしなければ、鏡像認知できているかどうか分からないということです。
そのため、ミラーテストに失敗したからといって鏡像認知ができていないとは限りません。(威嚇をしたり、鏡の後ろを覗き込んだりすれば分かりますが・・・)

生き物は生きていくのに必要な能力を獲得しており、動物の知能を人間を基準とした数字で表すことはできないと言われています。
鏡像認知にしても、自然界で鏡を見ないといけないシチュエーションなどありません。なので、これは本来いらない能力なのです。
ただ、生き物には必ずしも必要な能力だけが備わっているとは限らないようです。

それが、人間が生き物を好きになる理由の一つなのかもしれません。

さて、何かと忙しい師走まであとわずかとなりました。風邪など引かないよう、温かくしてお過ごしください。
師走(12月)まであと1ヶ月ありますが・・・

結びの言葉をそのまま読み上げるとこうなりますので、お気を付けください。


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