
登りたい。大人の階段
大人になるという事に対して
ワクワクでうふふなイメージをもった
初めての記憶はいつだろう?
私にとっては間違いなくアレ。
乳歯が抜けて永久歯に生え変わる時。
なんたって
次に生えるのは「大人の歯」だ!!
びくびくしながらとる食事も。
あともう一歩で抜けそうなのに抜けない
じれったさも。
抜けたあとの歯茎の感覚も。
けっして気持ちいいものではないけど。
「大人の」歯という甘美な言葉に
うっとりしていた。
どうしてこんな話をしているのか
忘備録的に書いておくと。
長女が三学期早々、トイレに行こうとして
給食のカートに大激突したらしい。
夜、歯磨きの仕上げをしようとして、
下の前歯がグラグラになっている事に気が付いた。
翌日慌てて歯医者に行くと、
もう歯茎だけで支えていた歯が
カートとぶつかった事で歯茎の繊維が切れて
グラグラになったそう。
レントゲンにははっきり新しい歯の影が。
二本も!
「大人の歯」!!!!!!
私がいつ大人の歯をGETしたのか、
まったく覚えてないけれど。
自分が「大人」に確実に近づいていると
静かな興奮を覚えたあの現象が
つい先日(5年と9か月前に)
生まれたばかりの娘に起こっているとは!!
そういえば
大人の階段を上ることに対して
ここまでポジティブなイメージを持ったのは、
その後30年余り持ったことはないかもしれない。
(つまり人生唯一の思い出。)
早く大人になりたかったのに。
もう十分大人と呼ばれる年なのに
全く実感もなければ、達成感もない。
なんなら少々自身のなさまで感じる始末。
人生はまだまだ続くんだ。
老いを成長と捉えて死ぬまで続く
大人への階段を楽しみたい。
とは言え
これから先大人の歯のように
自然と訪れる大人の階段と言えば、
五十肩(もしかしたら四十肩かも)
老眼、更年期障害・・・
どれも煩わしさをはらんでいそう。
仕方ない。
つくってしまおうか、大人の階段。
例えばヘアドネーション。
髪が腰まで来たら、バッサリ切ってベリーショートにするとか。
例えばキンドル。
この「39歳」を一年間書ききったら電子書籍として出版するとか。
そういえば私が愛用している手帳も
発行者の女性が40歳になる記念に
本の出版の代わりに作ったものらしい。
手帳や本を出版するのは
少々現実味のない話だけれど
「もう少しだ。おほほ。うふふ。」と思える
大人の階段を用意してもいいかもしれない。
ねえ。何が良いと思う???