油絵を個人輸入しました(前編)
はじめに
2019年8月にイギリスから絵画を個人輸入しました。心理的なハードルは高かったですが、やってみると意外と手軽でした。twitterや実生活で思った以上の反応があったので、ここに記録を残すことにしました。
買ってみてわかったこと
①たった1枚で部屋の雰囲気はガラッと変わる。②グーグル翻訳は偉大。③税関は怖い。④PayPal便利。⑤輸送料は意外と安い。⑥サイズ選び重要。の6つです。
何を買ったのか
Jason Andersonさんの「beached」という絵を購入しました。下の絵(40×40cm)です。
理想は下のテイスト絵でしたが、買えませんでした。これについては後述します。
なぜ買ったのか
それは、アートのある日常生活が送りたかったからです。
きっかけは2010年に直島のベネッセハウス ミュージアムに泊まったことです。当美術館は宿泊でき、客室には絵画が飾ってあり、夜間に美術館内を見学できます。泊中にふと、「自宅もアート作品は飾れる。飾ってみよう」と思いました。下はその時の実際の部屋の写真です。
Jasonに至るまで
私はそのころ草間彌生さんにどハマりしてましたので、当初は草間さんの作品を狙いました。そして2011年、森美術館で南瓜のシルクスクリーンが販売されているのを見つけます。確か25万円。しかしこの時に私は、「もっと好きな形の南瓜を探そう」と考え、パスしてしまいます。その後ほどなくしてこの値段ではとても買えなくなってしまいました。このことはとても悔やんでいます。が、とてもいい経験にもなりました。「アート作品は買える時に買っとかないと、手に入らない」との教訓を得ました。
ところで私は、アートでも本でも、同じ時代に生きている方の作品を買うという縛りをかけています。私がもしアーティストや作家なら生前に評価されたいと思うからです。ゴッホよりピカソという話です。
南瓜を買い逃して、しばらく時は過ぎます。欲しいと思う作品を買うチャンスと、資金のバランスが合わなかったからです。そんな中Jasonの作品に出会います。出会いはtwitterで、どなたかがRTしたのが目に入ったのです。確か2019年夏の話です。調べてみると資金面も問題なく、「これだ!」と思いました。購入に向けて動き始めました。
購入のプロセス
まずは購入ルートを検討しました。初の個人輸入で油絵なので、不安要素を出来る限り排除したいと考え、①言語、②決済、③輸送、④関税、⑤証明、をポイントに検討を進めました。その結果、アーティストのホームページにあるギャラリー(http://www.claremontcontemporary.com/product-category/jason-anderson/)から購入することにしました。
今振り返るとアーティストご本人から購入しても何ら問題はなかったのですが、「アート作品は本人から買うと、後々の証明が大変なのでギャラリーで買うべき」という鑑定団的な話が頭に残っていたのです。売るつもりもないのに、なぜかこれに引きずられてしまいました。しかし、この決断は結果として功を奏します。購入の過程で、決済、輸送料金、税関対応、で不安なシーンが多々でてきたのです。ギャラリーの方は海外対応に慣れてて、且つとても親切な方でした。これに本当に助けられました。
注文自体は楽天やアマゾンで購入するような方式でした。①商品選択→②カゴに入れる→③送り先入力→④決済、の4ステップ。送料は基本無料な感じでした。「国外はきっと無料じゃないよね」と思いつつもとりあえず決済まで進めます。決済方法がPayPalだったので、「クレカじゃないのか」と面倒に思いつつも登録して決済しました。PayPalは使って見ると、手数料安く、決済履歴が即時確認できて便利でした。
決済を済ませると、ギャラリーから英語で長文のメールが来ました。ここで、グーグル翻訳が大活躍。送料の不足と、その決済についてのやりとりだったのですが、自力ではとても無理でした。無事やりとりを終え、発送の連絡を受けます。「発送したよ。ここで状況確認してね。」とリンクがついてて、一安心します。
それから毎日輸送状況をチェックしていました。不安症な私は、本当に届くまでずっと不安だったのです。順調に日本まで届き、「もうすぐ届くぞ」と思った矢先、不安は現実化し、税関で3回も止まってしまいます。
3回目は書類不備なので「これはもうダメかもしれない」と思いました。「もしかすると関税を取られるかも」とも思いました。ギャラリーの担当者に連絡を取りました。半日で税関は通り、関税もかかりませんでした。この時に、海外輸送に慣れているギャラリー購入で良かったと心から思いました。
数日して遂に届きます。続きは後編。のんびり書きます。
↓↓ 後編を書きました ↓↓