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panda1
2021年5月8日 23:39
地天叉は朝を颯爽と駆ける。知らぬ児童の群れを飛び越え、蝉の歌声にベルを合わせる。どんどん地天叉は風に乗って速度を上げる。そのままアスファルトに咲くたんぽぽをひらりと躱し、前方の電車に向かい挨拶を交わす。僕は何一つ怖くはない目線の向こうにセブンイレブンが見えてきた。僕は目的地への到着を予感し、地天叉の二本の角を引く。静かに降り立つコンクリートの大地。集団登校十分前の静かな十字路。道の先