ダージリン、シッキムの山旅 ~1990年9月インドへ~
今年の家族旅行は思い切ってインドにした。私、夫、娘二人に加え、姪っ子(11歳)も一緒だ。カルカッタから入り、ダージリンでトレッキングをし、シッキムにも足を延ばして、最後はプーリーの海(ベンガル湾)で泳いでこようという計画だ。
8年前インドを旅して、すっかりインドに魅せられてしまった。果てしない魅力にあふれるインドなのだが、今回ははじめからインドに行こうと思っていたわけではない。
『すてきなインド』を感じる前に下痢になるだろうし、『悠久のインド』に浸る前にお乞食やリキシャマンに悩まされるだろうし、インディアンカレーの高き香りは子どもたちを食欲不振にさせるだろうし…
というわけで、インドは疲れるからまずはネパールのトレッキングを、と準備を始めていた。ところが、7月に「ネパールでコレラ流行。カトマンドゥの病院はコレラ患者でいっぱい」という新聞記事を見た。大使館に問い合わせると、「流行ということはありませんが、念のため予防接種を」とのことで、小さい子供を連れていくのが一層不安になってしまった。
そこで、トレッキングはできなくとも食べ物がおいしそうで、楽しい旅のできそうなトルコに変更することにした。コーランの流れるイスタンブールでシシカバブをほおばり、エーゲ海で泳いで焼き魚を食べて…。なんてウキウキしていたら、なんとイラクのクウェート侵攻。
ぎりぎりでトルコのチケットをキャンセルして思い切ってインドへと決心する。(チケットを買った旅行会社では数十人のトルコ予約者がいたが、全員キャンセルしたそうだ。)
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