🇺🇸米利下げ時期が先送り？？（米国株１週間まとめ 3/11-3/15）

🇺🇸米国株式市場

　2週連続で米国市場はマイナスで終了。
　CPIやPPIともに市場予想を上回り、インフレが底堅さが露わに。経済指標の結果や利下げに関する好材料がないため、利下げ先送り懸念が強くなり、国債金利上昇、ドル高、株安となった。
　
　
⭕️S&P500：5,117.09ドル　先週比：-0.13%

⭕️S&P500　週足ヒートマップ
　トランプ氏のフェイスブックを「国民の敵」と形容した発言で『META』は大幅安。現在の市場の中心となっている半導体銘柄全体では下落が目立ったが、「NVIDIA」は１週間をプラスで終了した。

⭕️利下げ時期の期待
　６月利下げ期待は57.5% → 55.2%へ落ちた。

⭕️NASDAQ：15,973.17ドル　先週比：-0.70%
⭕️ダウ平均：38,714.77ドル　先週比：-0.02%
⭕️ラッセル2000指数：2,063.3　先週比：-1.13%
⭕️2年国債利回り：4.738%　先週比：+5.48%
⭕️10年国債利回り：4.328%　先週比：+6.11%
　→CPI、PPIの結果で国債利回りが大幅上昇。
⭕️ドル指数：103.451 先週比：+0.69%
⭕️VIX指数：15.70　先週比：+4.32%
⭕️WTI原油：80.55　先週比：+3.47%
⭕️金先物：2,159.4　先週比：-1.23%
⭕️ビットコイン：69,122.00　先週比：+0.98%

🗞️投資ニュース

🇺🇸消費者物価指数CPI

　【CPI】
　　・前年比
　　　結果：+3.2%
　　　予想：+3.1%
　　　前回：+3.1%
　　・前月比
　　　結果：+0.4%
　　　予想：+0.4%
　　　前回：+0.3%

　【コアCPI】（食品・エネルギー除く）
　　・前年比
　　　結果：+3.8%
　　　予想：+3.7%
　　　前回：+3.9%
　　・前月比
　　　結果：+0.4%
　　　予想：+0.3%
　　　前回：+0.4%

　エネルギーが上昇するも、
　サービスが前月+0.7%→ 今月+0.5%とわずかに減少した。
　さらに医療サービスは前月+0.7% → 今月 -0.1%
　（コアPCE価格指数の最大の構成要素）
　住宅インフレも前月+0.6%→今月+0.4%と微減
　全体としては予想を上回る結果だが、内容が悪くなかったため市場には好感な結果となった。

　

🇺🇸小売売上高（１月）

　【総合】
　結果：+0.6%
　予想：+0.8%
　前回：-1.1%

　【コントロールグループ（自動車、給油、建築資材などを除く）】
　結果：0.0%
　前回：-0.3%

　

🇺🇸生産者物価指数PPI

　【総合】
　・前年同月比
　　結果：+1.6%
　　予想：+1.1%
　　前回：+1.0%

　【コア指数】
　・前年同月比
　　結果：+2.0%
　　予想：+1.9%
　　前回：+2.0%

　昨年９月以来最大の上昇となり、インフレの底堅さを表した。同時にインフレ率の上昇と高金利を背景に個人消費の弱さも現れてきた。インフレ継続と個人消費の弱さでFRBが想定しているソフトランディングに疑念が生じている。
　

🇺🇸雇用情報

　○新規失業保険申請件数（3/9までの週）
　結果：20.9万件
　予想：21.8万件
　前回：21.7万件

○失業保険継続受給者数（3/2までの週）
　結果：181.1万件
　予想：190.5万件
　前回：190.6万件

🇺🇸トランプ氏、フェイスブックを「国民の敵」と形容 メタ株下落

　トランプ前米大統領が米CNBCの番組でフェイスブックを「国民の敵」と呼んだことを受け、親会社であるメタの株価は11日の取引で約4%下落した。
　トランプ氏は先週、「TikTok」に関するこれまでの立場を翻し、TikTok禁止法案に反対する姿勢を打ち出した。理由として「TikTok」を禁止すれば「フェイスブック」を利すると発言している。

🇺🇸米国で音楽フェスの中止相次ぐ、「何もかも高くなった」と嘆く主催

　米国では今年キャンセルになった音楽フェスは10を下らない。消費者のコスト意識が敏感になったことも一因だが、スタッフやステージ、そして出演者にかかるコストの上昇が大きい。アーティストらがコロナ禍での収入源を取り戻そうとギャラを引き上げたことが要因。
　音楽フェスが抱える問題は、テーマパークからカジノに至る他の消費者ビジネスに起きていることを写す鏡であり、ポストコロナの旅行急増が一巡した後のコスト意識を反映している。この状況に手を打とうとチケット料を値下げしたり、入場料を無料とする対策をしているが、売れ残っているチケットは多い。

🌏テレグラム創業者、利用者９億人到達でIPOに意欲

　ロシア発祥で秘匿性が高い対話アプリ「テレグラム」の利用者が９億人に達し、黒字化に近づいている。創業者のパーベル・ドウーロフ氏が明らかにした。新規株式公開（IPO）も視野に入り、超大型案件になる可能性も。

🇸🇦サウジアラムコ 23年12月期、純利益減も配当30%増

　配当総額が前期比30%増の978億ドル（約14兆円）になる。原油価格の下落で純利益は25%減の1213億ドルだったものの、過去2番目の高水準。主要株主であるサウジ政府や政府系ファンドへの利益還元を強めた。