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仕事を増やすために展示会するなと言った私が、地元で展示会をする理由。

2020年に「イラストレーターは『仕事を増やすために』展示会や個展をしないこと」という記事を書きました。

(noteに載せたのは2022年ですが)

私は今も「仕事・収入を増やすためにとか、プロになるためにとかで個展や展示会を開くのは遠回りすぎる」という考えです。

そんな私がなぜ、何の得もなさそうな地方(島根県)で、わざわざイラスト展示会をやるのか?
今日はそんなことをテーマにnoteを書きます。あと宣伝です。

2022年10月26日から島根県雲南市でイラスト展示会をやります

まず最初に私がやろうとしている展示会についてご紹介しましょう。
ドンッ。

私&友人のManamuさんのイラスト二人展です。

地元の人ならお分かりかと思いますが、松江市とか出雲市とかと違って、雲南市(特に木次・三刀屋地方)は観光客が非常に来にくい地域です。
まず車がないとほぼ移動できません。
観光バスをたまに見かけますが、どういうルートで来ているのかまったくわかりません。っていうくらい目ぼしい観光地が存在しないからです。

地図上は最寄駅に「日登駅(ひのぼりえき)」を書きましたが、日登駅から奥出雲葡萄園まで徒歩5分とかで着けるわけないです。
最寄りでも何でもないのです。

なのでこういう展示会をするとなると、地元の人に来ていただくしかないのです。島根県内でほぼ無名、ファンはほとんど県外者ばかりという私が、島根県で展示会をするメリットはありません。

ではなぜやるのか?

私はManamuさんを売り出すためにこの企画を立てた

まなむさんは私が自主的に立てた「創作活動を切磋琢磨する会(略して琢磨会)」の初期メンバーです。つっても今も総員は3名なんですけど。

で、まあ、チラシの絵を見てもわかると思うのですが、まなむさんは画力がめちゃ高いんですよ。正直、11年もイラストレーターをやってきた私より上手いです。

うっっま
こういう絵も描ける。かっっわい

ね? おわかりですか?

こういう絵を描けるのに、

「私なんかじゃプロになれない」だとか、「私なんかまだまだ」とか、ほざきやがっていたわけですよ。笑


ネットスラングで有名な「お前は何を言っているんだ」を素で言いそうになりました。おまえはなにをいっているんだ?

で、島根県が大嫌いだった私と違って、まなむさんは「地元で活躍したい」「地元の人のためになる活動がしたい」という夢があるわけです。
しかし自分から動く勇気は起こせない。

つうわけで、自分から動くのが何の苦にもならない私が、奥出雲葡萄園に行ってオーナーさんに直談判してきました。
(いや、まなむさんも行ったんですけど)

その日のうちに展示会の日程が決まりました(話が早い!)。
それがちょうど今から1年前くらいですね。

二人とも相手がいたから頑張れた

先ほども書きましたが、私は子どもの頃から島根県が大嫌いでした。
超保守的で二番煎じで面白くない人しかおらず、他人の大きな夢はことごとく潰していく。それが私が持つ島根県のイメージです。

散々な言いようをしながら今も島根県に住み続けているのは、理由があります。それは後述します。

そんな私がギャラリーに直談判してチラシ作って松江市出雲市雲南市のあちこちに配布できたのは、「Manamuさんを売り出すため」という確固たる目的があったからだと思います。

私は自分ひとりのためであったら、絶対にこんなことはできませんでした。
彼女がいたから、彼女のためだからできたのです。

そしてまなむさんもそれは同じだったようで、「巴さんをもっと島根県で有名にしたい」と思って頑張ってくれたそうです。

絵が上手いのにプロとして売り込むのが苦手なまなむさんもまた、自分ひとりのためであったら動けない人です。

けれどこの展示会の準備期間中、メキメキと覚悟を決め、最終的には私よりもたくさんのチラシを配ってくれました。いや、それはマジでありがとう……。私あんまり役に立たなくてゴメンネ……。

ともかく二人とも、「二人展だからこそお互いのために頑張れた」のです。

人のためにやったはずの活動が、自分のためにもなった

「Manamuさんを売り出すためだけに」企画した展示会でしたが、準備をしていく内に「ああ、私も島根に近づく機会を得たのだな」と思うようになりました。

ここ10年くらいの間に「島根県にもけっこう面白い(変な)人がたくさんいる。自分が気づいていなかっただけだ」と思う機会が多々あったので、今は子どもの頃ほど島根が嫌いではないのですが、それでもやっぱり近づくのは抵抗がありました。

「嫌い嫌い」と思っていましたが、私は単純に「自分の出身地から拒否・否定されるのが怖かった」だけだったんですね。
だから「外」に自分を売り出したのです。

ずっと逃げていた、目を背けていた島根県への恐怖に向き合うことができました。そして思ったほど怖くはない、とチラシ配布の旅で気づきました。

いつも行くごはん屋さんのご主人とおかあさんが、チラシ設置を頼んで「いいよ〜」と言ってくれたり。
近所のカフェの奥さんにチラシを渡したら「うまくいくといいですね!」と言ってもらえたり。
お世話になっている県職員さんがはりきってチラシを受け取ってくれたり。
初めて行くお店の店員さんに「へえ〜すごい」と言ってもらえたり。

もちろん不審がられた所もありましたが、基本的にはみなさん快くチラシを設置してくださいました。ありがとうございます。

展示会は人と繋がるためにある

私は今も「仕事・収入を増やすためにとか、プロになるためにとかで個展や展示会はやらないほうがいい」という考えです。
ただ、それ以外の目的があるのなら、やったほうがいいと思います。

以前書いた記事でも、私は「展示会に参加する理由」をこのように書きました。

・前からお世話になっている
 主催者さんや
 ギャラリーさんへの恩返し

・新しいつながりや交流を得るため


・企画展にでも参加しないと
 原画作品を描くきっかけがないから
(原画作品を描きたい)

・なんかおもしろそうだから

今回はまさに、「新しいつながりや交流を得るため」になりました。
会期前から既にそうなっているのですが、会場でもまた新しいつながりや交流があるのだろうかと、ちょっと楽しみです。

今回に限らず、展示会の醍醐味はいつも「人との繋がり」なのかもしれません。

本人達に会ってみたい方は下記在廊時間を参照のこと

会期期間中は我々がずっといる訳ではなく、下記日時のみ本人達が会場にいます。

今回のnoteを読んで「本人に会ってみたい!」「何考えてるのか聞いてみたい!」と思った方は、ぜひ下記日時に合わせてお越しくださいませ。

ちなみに初日の13:30頃には地元ケーブルテレビ「雲南夢ネット」さまが取材に来られるそうです。ヒイ〜。

果たしてnoteをどれくらいの島根県民が読んでいるかわかりませんし、宣伝になるのだろうかと疑問しか湧きませんが、きっとこの記事も何かの「つながり」になるのでしょう。

どうぞよろしくお願いいたします。

改めて、二人展詳細

【秋空の下で 〜ともえとまなむの二人展〜】

会期:2022年10月26日(水)〜11月9日(水)
※最終日は15時まで

会場:奥出雲葡萄園 地下ギャラリー
〒699-1322島根県雲南市木次町寺領2273-1
営業時間/10時〜17時(火曜定休)

二人のSNS

まなむさん
インスタ(メイン)
https://www.instagram.com/namunamu1516/
Twitter
https://twitter.com/namunamu1516


Twitter(メイン)
https://twitter.com/palicosp
インスタ
https://www.instagram.com/palicosp/

チラシ設置協力店舗・施設さま

※敬称略・順不同

◆島根県
松江市
・古本 冬營舎
・NU
・CLAPSGAKUEN
・Art craft chouette
・cafe NOVI
・Café Terrasse LinQ
・カラコロ工房
・スカラベ別邸
・島根県庁舎(入口横・県民室)
※10/7〜10/11までことのは大賞作品展示会場
(松江イオン1階マイナンバー窓口受付前通路)

出雲市
・寧香〜neko〜中医アロマ®サロンスクール
・おうちサロンLittle Lilly
・今井書店 出雲店
・オトナキチコーヒー
・米原画材
・本とコーヒーのあるところ あわい堂
(おそらく「句読点」も。未確認)
・いずも縁結び温泉 ゆらり
・桃山の酒仙 華家

雲南市
・お食事処 おくい
・倉田カフェ
・横町café うん
・チェリヴァホール/マルシェリーズ
・奥出雲葡萄園
・どるちぇ☆☆音楽教室
・美容室MORIKA
・café A.oryzae
・おろち湯ったり館
・海潮温泉 桂荘
・国民宿舎 清嵐荘
・三刀屋交流センター
・はるやま島根三刀屋店
・加茂文化ホール ラメール
・ホテル上代・レストランみとや川
・ヘルスケアサロン Re:ath
・リップル・マーク美容室(マルシェリーズ内)
・道の駅 たたらば壱番地
・道の駅 おろちの里

奥出雲町(仁多郡)
・佐白温泉 長者の湯
・カフェ茶房十五代

◆鳥取県
米子市
・音楽天国

◆東京
高円寺
・猫雑貨&猫ギャラリー 猫の額

ありがとうございました!!

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伊藤巴(ともえ)@漫画家×カウンセラー
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