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人間関係リセット癖について【ぱりこラジオ第19回文字版】

毎週金曜20時にSpotifyで配信している「ぱりこラジオ」。
第19回は2024年5月10日(金)にアップしました。
こちらの再生ボタンを押すとここで直接聴けます。
 ↓

今回も「音声を聴くのが苦手、文字で読むほうが楽」という人のために、文字版をご用意いたしました。

※前回分を先に読みたいかたはこちらから↓

それでは文字版どうぞ! Spotifyの再生ボタンを押して、音声と文字の両方を同時に楽しむのもオススメです。
(文章版と喋りが違う部分もあります)
 ↓

◆人間関係リセット癖について

今回は出張先・大阪のホテルで収録しております。
昨日島根から出発したのでまだ2日目なんですけど、もう既にものすごく濃い2日間を過ごしております(笑)。

その様子はnoteやFANBOXでブログとしてお届けしますので、概要欄からリンクに飛んでぜひチェックしてみてくださいね。

(※この辺りの記事です↓)

さて、今回のラジオテーマは「人間関係リセット癖について」です。
こちらもSpotifyのコメントでいただいたリクエストですね、ありがとうございます。

私が患っていた境界性パーソナリティ障害も、次から次へと人間関係を渡り鳥のように移る性質を持っておりまして、過去の私もまさに人間関係をリセットしまくっておりました。

けど今となれば、その経験は悪いものじゃなかったなと思うんですよね。
それは一体どういうことなのか? これからお話ししていきましょう。

それでは、ぱりこラジオ第19回、スタートです。

* * *

人間関係リセット癖が悪いものじゃなかったなというのはなぜかというと、病気を克服した今となっては、「望まない人間関係を断ち切ることへの抵抗が少ない」という利点があるからなんですね。

リスナーさんの中にも経験ある人がいるんじゃないかと思うんですけど、もうこの人と一緒にいるの苦痛、無理、と思っているのに、なかなか人間関係を断ち切れない時ってあるじゃないですか?

離婚したいのにできない夫婦とか、別れたいのに別れられないカップルとかが一番わかりやすくて良い例ですね。
長年のお友達とかでもあるかも知れません。

私は病気を克服した今でも、人間関係を断ち切る時があります。
それに至る条件はたったひとつで、“私を尊重してくれない人”です。

ああ、この人にとって私はただのサンドバッグなのねー、と思ったら、しばらく様子は見ますが、基本的に関係を切ります。
なぜかというと、今の私は私のことがとっても大事だからです。

で、病気だった時にさんざん関係を切った経験があるから、抵抗がそこまで無いし、あと後悔のない切り方ができるんですよね。

今までまずい切り方ばっかりしていた経験があるからこそ、「あ、こういうふうに切ると、自分としては後腐れがないな」という切り方ができるわけです。

ただ、今やっている人間関係リセットと、病気の頃にやっていた人間関係リセットには、決定的な違いがあります。

病気の頃にやっていた人間関係リセットは、「本当は切りたくないのに、取引として、相手をコントロールしようとして切ろうとしていたから」です。

今やっているのは違うんですよね。もう切れていいや、と思って切ってますから、自分で望んでやっていることです。

取引として人間関係を切るとはどういう意味かと言いますと、まあ分かりやすいのは恋人関係ですよね。

恋人が、自分の望まない何かをやるとするじゃないですか。
そういう時、相手が自分のことを好きだと思って、「それをやめてほしい。さもなくば別れる」と取引をするのです。

ようするに自分との関係性を人質に、相手を自分の望む通りに動かそうとしているんですね。

でも本当は自分も相手のことが好きだし、別れたくないじゃないですか。

だからやりたくてやってるんじゃなくて、ただの取引なんです。

で、そういう「取引」や「操作」で人間関係をリセットしようとする人は、必ず後悔します。だって本当は切りたくないのに切ろうとしているんですから。

なのでおそらく、リクエストで「人間関係リセット癖」を言ってきたかたも、本当はそうしたくないのにリセットしているので、悩んでいるんじゃないかなあと考えているんですよね。

私は境界性パーソナリティ障害を克服した後も人間関係をリセットしていますけど、別に後悔していないです。自分がやりたくてやっていることだから。

あと、本当に繋がりたい人とはずっと繋がっているから、というのもあります。
昔は本当、数年ごとに友達グループが変わっていましたけど、今は10年選手くらいの友人達が結構いますからね。

みんなそれぞれに困ったところもある人たちだけど(笑)、私のことを尊重してくれるし、私もまた、彼ら彼女らを尊重したいなという気分になります。

もちろん人間関係を切るときは今でもそれなりにダメージがありますが、深く落ち込みすぎず後悔もしないのは、彼ら彼女らのおかげだと思っています。あとパートナーもですね。本当にありがとう。

じゃあ取引や操作で人間関係リセットする人って、何でそうするのかというと、やっぱり相手に期待している人が多いですね。
過去の私もそうでしたが。

このくらいしてくれるでしょ、なんでしてくれないの、それなら人間関係切っちゃうからね、それでもいいの? って感じでリセットしちゃう。

ほんで相手がすんなり関係を切るのに応じたり、ダメージ受けてない風だったりすると「関係が切れても平気でいられるくらい、私のことどうでもよかったんだ!」って不機嫌になる、というのがお約束です。
切るって言い出したのは自分ですよ。

あのね、もちろんあなたとの関係がどうでもよくてとか面倒くさくて切るのに応じる人もいますけど、あなたのことをちゃんと好きで、これ以上不快にさせたくないから切るのに応じる人もいますからね。
私はそれに気づくのに10年くらいかかりましたけども。

だからまず修正すべきは、「全人類が私のことをどうでもいいと思っている、愛していない」という考えかたでしょうねー。

他人のことなんてそこまで気にしていない人がほとんどですけど、ちゃんとあなたを気にかけている人もいますよ。
その事実を無視するのはその人が可哀想なので、ちゃんと気づいて受け取ってあげてくださいね。

それではお届けしたのは、漫画家カウンセラー・伊藤巴でした。
ごきげんよう、さようなら。

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