会社辞めて起業する(13)会社名を決める
ごくごく普通のサラリーマン(おばさんOL)の私は、まさか「定年前に辞める」とか「起業する」なんて思ってもいませんでした
色々なきっかけがあってそうなったのですが、振り返ると、こうなるようになっていたのかな?と思うことが幾つかあります
30年以上前、「anan」の「ペンで身を立てる」というような特集があり、林真理子さんや俵万智さんなど、当時脚光を浴びていた女性の作家やルポライター、歌人などがたくさん掲載されていました その中に香咲弥須子さんという作家さんのページがありました バブルのまっただ中、絢爛たる女性が多い中、ナチュラルな美人の香咲さんのお写真と、またイメージとは異なるバイクを題材にした小説を書かれたというところに興味を惹かれました そして近著「コンパスポイントを探して」とあり、その「コンパスポイント」という言葉が強く心に響きました
コンパスポイントって何だろう?
今だったらスマホでちゃちゃっと調べられますが、87年頃 もちろんネットはありません 私は調べもせずに
(コンパスを刺すとがったところのことかな、軸だな)と勝手に思い
(コンパスポイントがしっかり刺されば、円が書けるなあ。『コンパスポイントを探して』ということは、自分の人生の軸、芯を探すという本なのかな…私も、自分の人生の『コンパスポイント』を見つけたいな)
と思うようになりました(勝手に)
そして、なぜか折に触れ「コンパスポイント」という言葉が自分の中に浮かび、ずいぶん前ですが…ついに調べてみると
「羅針盤」また「コンパスポイントスタジオ」というバハマにある、数々の名盤を生み出した音楽スタジオのことだと知りました
(コンパスじゃないじゃん!)
と思いましたが、人生は自分の軸、芯を探す旅でもあります また羅針盤がないと、人生の旅に迷ってしまいます 引き続き「コンパスポイントを探そう」と思いました
そしてそのとき
(もし何かやるとき、例えば会社を作るときに『コンパスポイント』という名前にしよう)
と、ふと思ったのです もちろんそのとき退職や起業なんて、1ミリも考えたことないのに、なぜか決意していました
また数年前、知り合いの女性の社長さんと食事をしていました その方の会社の今後についての話題になったときその方が「絶対に誰にも社長は譲らない、死ぬまで社長やる」とおっしゃったのです そのとき私は『私は良い形で会社を後進に譲る』という考えが浮かびました
(え?なんで、私、勤め人なのに…???)
自分でも驚きました けれど『私はこの人とは違う、しがみつかずに会社というバトンを渡す』とさらに思ったのです
(変なの!何でこんなことを感じるんだろう)
自分でも理解できないまま、その出来事が印象に残りました
そしてその後、起業することになりました イベント、そしてキャリア支援という二本柱です 特にキャリア支援は、人の人生の羅針盤になりたいという思いであり、そして自分の人生の『コンパスの軸』=自分軸を探すお手伝いをしたいということでもあります ずっと心に留まってきた言葉でもあり、迷わず会社名は『コンパスポイント』にしました
この話には後日談がありまして、ご縁が繋がり、ついに昨年香咲さんにお目にかかる機会がありました!社名のネーミングの話をしたらとても喜んでおられました
そして私が代表取締役になりました いつか会社が成長し、良いタイミングになったら、その志を継いでくれる方に譲れたらこんな嬉しいことはありません!
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