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スピッツ『ときめきPart1』

アルバム「ひみつスタジオ」の11曲目。このアルバムで一番好きな曲です。

弦のシンプルで短く、優しいイントロで始まります。
サビの歌詞が

幸せはいつだって届かないものだと塗りつぶした小さい夢をちゃんと描くため白いページゆっくりと開いてく


なのですが・・・
私たちは本当に、あきらめながら、小さな夢を塗りつぶしながら日々暮らしているなあと感じます。

気がつくと、もう塗りつぶすものも残っていない。

この歌、若いアーティストが歌っていたら、曲の付属品としての歌詞でしかないと感じたかもしれません。

でも50代も後半に入ったスピッツが歌うと、そうだな、私にもまだ白いページが残っているはずと思えます。

「塗りつぶした小さい夢を」のところの和音の変化が本当に歌詞に合っていて、声に出して歌うといつも泣きそうになりうまく歌えません。

あと細かいですが、途中「光を感じた」という歌詞があり、草野さんの詩心を感じる、とても好きな部分です。

名曲『夜を駆ける』にも「西に稲妻光る」という歌詞があり、全く異なるニュアンスですが、光についての草野さんの繊細さを感じます。

ある時期からスピッツには「応援ソング」が増えた気がしますが、このアルバムでいえば『跳べ』のような元気な曲より、この曲のように静かに背中を押してくれる曲が好きです。

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